夕方開演のゆずコンサまで時間があるので、映画を見に行くことに。
単純にコンサの開演時間から逆算して選んだのが、監督/クリント・イーストウッド、主演/モーガン・フリーマンの「インビクタス」だった。この面子なら、見終わった後に「金返せー!」とはならないだろう、程度の軽い気持ちで。
いやこれがすんごい良かった。
舞台は、まだアパルトヘイトの影響が色濃く残る南アフリカ。実在の人物(マンデラ大統領)と、本当にあったラグビーW杯での南ア代表チームの奇跡の試合の物語。
こう書くと、アパルトヘイトの重い話か、「感動の」スポーツドラマかって感じだけど、どちらに偏ることもなく、匙加減が絶妙だった。冒頭から、緑の芝生でラグビーの練習をする白人たちと、土の上で裸足でサッカーボールを蹴る黒人の子供たち、って対比が出てくる。けど、どちらにも余計なセリフは喋らせない。
弱くて、試合に対するモチベーションも低かった南ア代表が、次第に国民に受け入れられて、最後には国を挙げて応援される、けどその過程でも個人個人に比重は置かない。さあ泣け!と言わんばかりに特定の人間に脚光を当ててエピソードを描くことも出来ただろうけど、それもない。
(マンデラ大統領自身の投獄生活とか、人間としての悩みとかを克明に描写することもない)
白熱する試合の間に、ちょっとずつエピソードを入れては来るけど詰め込みすぎない。
差別の問題とか貧困とかいろいろ、根深い問題だし、南ア代表が優勝して白人と黒人が和解しましためでたしめでたしとは行かないんだろうけど、見終わった後は只管爽やかだった。
なんだろう、もっと重い映画かと構えてたけど、普通に楽しめた。
グラン・トリノとかチェンジリングも、面白いし見応えも十分だけど、もっと「戦う」部分が前面に出てたんで
この映画もそんなんかと思ってた。
でも良質。丁寧で良質。見に行って良かった。