糸魚川ジオパークの紹介373 火成岩(2)安山岩の仲間 | 糸魚川ジオパークのおじさんのブログ

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日本で最初に世界ジオパークに認定された糸魚川ジオパークの魅力や出来事などを紹介します。

 安山岩系統の岩石は最も多く見られる岩石で、フォッサマグナ地帯では安山岩が多く見られます。フォッサマグナパークの断層露頭の東半分は安山岩ですし、糸魚川で最っとも新しく誕生した焼山も安山岩や流紋岩との中間のデイサイト質の岩石からなります。

 断層面の剥ぎ取り模型でも褐色の部分が安山岩質です。↓

 

高峯トンネルも安山岩です。糸魚川駅で毎年年始めに受験生のお守りに配布している貫通石は安山岩、安産のお守りにも通じそうですね。

 

安山岩が海底で噴出して固まった凝灰岩には弁天岩・月不見池の岩石・八十八ヶ所、海谷山塊の石も安山岩系統の凝灰角礫岩・火山角礫岩です。

 月水の池の岩石や海谷渓谷の岩石↑↓

 玉瑞和尚(羅漢和尚)が生前に作った自分のお墓も海谷山塊の安産岩質の集塊岩です。

安山岩は海洋底を除き陸上では最も多い岩石のようで、NHKの人気番組「ブラタモリ」でタモリさんがよく岩石名を当てますが、「安山岩!}

と答えるシーンが多くみられます。

 

 安山岩と流紋岩の中間にデイサイトがあります。焼山の岩石に見られます。↓

       ↓焼山火山岩は安山岩とデイサイト

 親不知の絶壁 「如砥如矢」↓

 親不知の絶壁も1億年前の安産岩質溶結凝灰岩です。↑

庭石に珍重される安山岩質の凝灰岩には西海谷の石や谷根石があります。

 

安山岩の半深成岩がヒン岩で雨飾山や能生の権現岳・鉾ヶ岳は「ヒン岩」からなります。ヒン岩や安山岩は石材としても利用されています。

 日本百名山の雨飾山はヒン岩が多くみられます。↑(中央の白い山)

権現岳・鉾ヶ岳はフォッサマグナ堆積物中の地下で固まったヒン岩↑

    ヒン岩の石ころ↓

 

  安山岩質岩石の深成岩 閃緑岩の石ころ↓

      

 ヒン岩を石材に使用した倉庫(能生谷西飛山にて)↑

神道山の階段の一部には地元のヒン岩の石材も使用されています。

 庭石に使用される安山岩質の凝灰岩です。左は西海谷の石を使用した御風邸の庭石。左は層状に堆積した谷根石、糸魚川の市内ではよく見られる庭石です。

 

  糸魚川のジオサイトの大半は安山岩系統であると言えます。