糸魚川ジオパークの紹介230 天地逆の世界 | 糸魚川ジオパークのおじさんのブログ

糸魚川ジオパークのおじさんのブログ

日本で最初に世界ジオパークに認定された糸魚川ジオパークの魅力や出来事などを紹介します。

糸魚川ジオパークには不思議な所が見られます。今回は天地逆現象、逆さまの空があるのです。


まず、親不知海岸ジオサイトに行って見ましょう。親不知コミュニティ広場にある俳句を見ましょう。

「親不知雪は海から天に降る」とあります。




冬の日本海の荒波の凄さが句に刻まれています。この当たりでは海岸から凡そ80mの高さがあるのですが゛、波浪が砕け打つ飛沫が雪になって、下から上に吹き上げる様を表現しています。



次に真夏のマイコミ平ジオサイトに行きます。マイコミ平には日本では最深の竪穴鍾乳洞がいくつかあります。白蓮洞や千里洞など深さ400~500mにも達するカルスト地形です。




          竪穴鍾乳洞付近の雪は遅くまで消えない。


       マイコミ平での高山植物の群落↓


夏だと言うのに雪はドリーネ状になつた底部に残っています。従って、低い所ほど冷気が強く、高山植物は標高が低い所に多く見られる状態になります。まさに逆転の世界があります。



続いて、夏季、能生地区にある権現岳ジオサイトに行って見ましょう。1,104mある山頂付近には雪はありませんが、標高約500m付近の山麓に万年雪がみられるのです。3000m級の山でなければ万年雪にはお目にかかることはないのですが、低標高での万年雪は珍しい現象です。





      権現岳↑と山麓の万年雪↓




氷河期の生き残りと言われる「オコジョ」は通常1,200m以上の高山に生息しますが、低地の青海川ヒスイ峡ジオサイトで見られることも謎です。