糸魚川ジオパークの紹介 138 新幹線姫川橋梁 | 糸魚川ジオパークのおじさんのブログ

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日本で最初に世界ジオパークに認定された糸魚川ジオパークの魅力や出来事などを紹介します。

 

 北陸新幹線の試運転が始まりました。8月5日には新型車両が初めてお目見えするとのことで糸魚川駅には500人もの観覧者が詰めかけました。もちろん応募で当選した方々なんですけど。

 応募外れの方や応募しなかった方はそれぞれビューポイントを探してご覧になりました。

その一場所が姫川橋梁だつたのです。



 この橋、工事関係者の表現では「(PC)プレストレストコンクリート・フインバック橋」と言います。


 北陸新幹線工事では、鉄道工事に関していろいろな分野で受賞作品がでてきています。糸魚川の姫川に架かる「姫川橋梁」も平成19年度 作品部門で賞を頂いています。(プレストレストコンクリート技術協会技術賞)


 建設工事の専門家でなければよく判らないプレストレストコンクリートと言う言葉がでてきます。

プレストレストコンクリートとはコンクリートの分野ではPCと記載します。(prestressed concrete) これは予め応力を加えたコンクリートという意味です。


 コンクリート工事の際にワイヤーなどで引っ張り圧力の架かった状態で打設したり、打設後にワイヤーに引っ張り力をかけるのだそうです。そんな状態で固まったコンクリートは引っ張り応力に強く、ひび割れしにくく、普通の鉄筋コンクリートより丈夫だとのことです。

 この方法で、出来た橋梁は仙石線の鳴瀬川橋梁があるくらいで、新幹線橋梁では初めての試みです。


 7スパン連続462m、山並のような姿は「フインバック型」と言われ魚の背びれを模しているのです。

糸魚川のこの地には、日本海の荒波のようにも見え、アルプスの山並のようにも見え、景観ともよくマッチしています。


 おまけに、鋼鉄の部分が露出していないので、錆びる心配が無く、ペンキの塗り替えもいらないということで、海風が強い海岸近辺の橋には適した工法なんだとのことであります。




この橋梁、糸魚川ジオパークの見どころの一つになっていくことでしょう。