裁判員裁判から法廷技術を学ぶ | 弁護士の労働問題解決講座 /神戸

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弁護士の萩田です。いつもありがとうございます。

裁判員裁判が終わりました。

裁判員裁判は、3人の裁判官と6人の裁判員が評議して、被告人が有罪か無罪か、有罪の場合はどういう刑罰を科すのか決める裁判です。

裁判員裁判は市民の声を刑事裁判に反映させるために始まり、定着したといえるでしょう。

法曹3者(裁判官、検察官、弁護人)は、裁判員裁判の質の向上を図るため、研修など様々な努力をしています。

しかし研修をいくら積み重ねても、実践(裁判)で評価されなければ意味がありません。

そこで、法曹3者は、裁判が終わった後(直後はしない)、事件の内容とは離れて裁判の追行の仕方について反省会を開いています。
裁判員には、裁判のやり方の善し悪し(事件の結果等の善し悪しではない)についてアンケート調査をしていますので、それも踏まえた議論をします。

これまでの経験では、裁判員の意見は、ほぼ共通して、
1 検察官の説明がわかりやすかった
2 検察官の資料がカラフルで充実していた
3 弁護士の説明が分かりにくかった
4 裁判官の説明は丁寧で分かりやすかった

という内容に収斂されます。

要するに、弁護士は裁判が下手! ということです。

そこで、このアンケート傾向を踏まえ、私は、検察官のプレゼンテーションや尋問技術を盗もうと注意を払っています。

第三者の目から厳しい評価をしてもらうということは、我田引水におちいらず、客観的な技術の習得のために、必要不可欠です。

今年は裁判員のご意見を最後の反省材料にして、来年の抱負を考えたい。

それでは、良いお年を。