弁護士の萩田です。いつもありがとうございます。
アスベストが原因で健康被害を受けた神奈川県内の建設労働者らが国と建材メーカーを訴えた裁判で、東京高裁は10月27日に逆転勝訴判決を言い渡しました。神奈川建設アスベストの第1陣訴訟です。
国は、事業主に対して、防じんマスク着用・掲示・安全教育をさせることを怠っていた責任が認められました。
建材メーカーは、防じんマスク着用の必要性などを警告する義務を怠っていた責任が認められました。
自分自身がアスベスト訴訟を取り組んでいたことから、
1審の横浜地裁で請求棄却されたときの怒りと失望は忘れられません。
それをひっくり返した神奈川のみなさんに謝意。
ちなみに第2陣訴訟では、横浜地裁で10月24日に国と企業の建材メーカーの責任も認めていました。
アスベストは日常的にいろいろなところで使われてきました。
今のところ、アスベスト工場で働いていて健康被害にあった労働者へ国が賠償金を支払う制度がありますが、建設労働者のための制度はありません。
最大の広がりを持つ公害・労災として、国と企業がアスベスト被害者に責任を持つ制度を作るべきです。
また、被害にあわれたかたは、積極的に賠償金制度をつかってほしい。
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