早朝出勤も残業代を請求できます | 弁護士の労働問題解決講座 /神戸

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弁護士の萩田です。いつもありがとうございます。
私は、朝早く仕事にいくようにしています。通勤電車が混む時間帯をさけたいのと、朝仕事した方が気持ちよいからです。
 
早朝出勤は残業か?
 
さて、早朝出勤は残業なんでしょうか?
残業という言葉は、終業時刻をすぎた後も会社に残って仕事をしている、というイメージです。
 
朝は「早出残業」
 
しかし、始業時間よりも早く出社して働いているのも「残業」にはいります。
労働法の世界では、所定労働時間を超えて働いていれば、「残業」と考えます。
始業時間前の残業は「早出残業」といいます。
たとえば、始業時刻前に必ず準備を行う必要があるとか、必要な作業服への着替え、準備体操、清掃、朝礼などは、裁判所も残業であると認めて賃金を支払うよう命じることが多い。
特に、食品工場などは、清掃や作業服など衛生面に徹底的な配慮をしているので、かなりの時間を準備に費やすことになります。
 
チリも積もれば山となる
 
もちろん、こうした時間がすべて残業時間と認定されるかどうかは、証拠とも関係しますので一概にはいえません。
私の経験でも、朝礼などが認定されたケースもありますが、記録が残っているかが一番大事です。
 
早出残業について、かりに、毎日、着替え・清掃などの準備で10分間かかったとしましょう。
年間所定労働日数がだいたい240日くらいと計算すると、
10分×240日=40時間の残業です。
 
法律上の週間労働時間の上限が40時間なので、計算上は1週間分はよけいに働いていることになります。
 
まとめ
 
早朝出勤も残業です。しかも、準備が必要な職場では、かなりの残業時間になります。
 
早朝出勤があるところは、だいたい、夜も残業しているケースが多い。
会社に対して不払いの残業代を請求する場合は、ぜひ、早朝出勤のことを忘れずに!