仕事のミスをした場合、会社に賠償しなければいけないか | 弁護士の労働問題解決講座 /神戸

弁護士の労働問題解決講座 /神戸

労働問題で活躍する弁護士が,
解雇・残業代・労災などを解決し
あなたの権利を,100%追求する
ノウハウをblogで紹介します。

こんにちは、弁護士の萩田です。いつもありがとうございます。
 
仕事にミスはつきものです。恥ずかしながら自分もミスを犯します。
 
「ミスは悪いことではない。重大なミスと、同じミスを繰り返すことが本当のミスである」
 
サラリーマンをしていたときだと思いますが、こんな言葉を言われたことがあり、以来、自分の座右の銘にしています。
 
弁護士は上司から注意されるということがないので、サラリーマン時代の貴重な経験だったと思います。
 
労働現場でのミスは、当たり前なので、賠償不要が原則
 
さて、今回はミスの話です。
 
仕事でミスをして会社に損害を与えた場合、上司から注意される(程度によっては懲戒)ことはありますが、損害賠償しろと言われることはありますか?
 
ミスを賠償しろという会社は普通はありませんが、このごろは増えているみたいです。
 
会社に許容性がなくなってきたからでしょうか。
 
労働現場でのミスは、当たり前なので、賠償不要が原則
 
賠償すべきかという質問に対しては、「原則として賠償不要」と答えています。
 
労働者を使用して事業をする以上は、ある程度のミスは業務に伴って不可避であり、それは会社が負担すべきリスクだからです。
 
たとえば喫茶店でお皿を割った場合など、かならず一定の割合でお皿を落として割ることもあるわけだから、いちいち賠償になったら大変です。
 
重大なミスでも、全額賠償しなくてよい
 
また重大なミスをした場合でも、全額の賠償責任が発生することはまずありません。
 
ですから、ミスを理由に賠償や解雇などを言われた場合でも、そのまま応じる必要はありません。
 
減額交渉なども必要になることがあります。不安になったらご相談ください。
 
なお、ミスではなく、横領とか窃盗のような犯罪行為の場合は、全額賠償が原則です。