こんにちは、弁護士の萩田です。いつもありがとうございます。
残業代不払については、いくつか解決方法があると、この間、何度か書いています。
1 労働基準監督署の活用
2 示談交渉
3 労働審判
4 訴訟
この4つのやり方には一長一短があります。
また、私は、いくつかの制度を組み合わせる方法もおすすめしています。
ところで、4の訴訟にのみ認められた切り札があります。
最強の切り札-付加金
それが「付加金」です。
残業代訴訟では、裁判所は、法定の未払額と同額の付加金の支払いを命じることができるのです(労働基準法114条)。これが付加金です。
獲得できる金額が、2倍になります! すごい!
裁判官のさじ加減で、「制裁」=「ご褒美」がかわる!
付加金は、労基署、示談交渉、労働審判では、支払ってもらうことはほぼ無理です。
判決になるまで支払わない会社に対する制裁金の意味合いが強いからです。
また、裁判所は、同額ではなく、若干減額して不払金を認める場合もあります。
残業代の10%しか付加金を認めなかった裁判官もいます。
悪質な点ではどれも似たり寄ったりなのに、裁判所のさじ加減、裁判官次第というのは、分かりづらい。
ですが、訴訟で、徹底的に争った事件になると、労働者にとっては、ご褒美的に金額が増えるということです。
だから、訴訟を選択する際は、必ず、付加金を請求しましょう。