私達は「悪い事はしたくない、善い事をしたい」と考えます。
仏法の教えの中で
諸悪莫作・衆善奉行 が あります。
しかし、何が善い事で何が悪い事なのでしょうか？
自分が善い事だと信じていた事でも、実は悪い事であった・・
なんてことも、経験ありませんか？
そのとたん、価値観もひっくり返ってしまい、
途方に暮れた経験など、御持ちでないでしょうか。
昭和20年を境に、
今まで善い事だと思ってやってきた富国強兵策・全体主義が、
実は、悪い事であったとされました。
教科書の「塗りつぶし」が実行され、
民主主義教育が始まったことは、歴史の示すとおりです。
各自の個人史に於いても、「過去の過ち」に気付かされて、
生き方の方針を変えた人も多いでしょう。
私達が善だ、悪だと思っている事が、
「実は、逆だった」という事は結構あるものです。
自分勝手な物差しで測って、善だの悪だのと、
決めつけないほうが良さそうですね。
「経典」という物差しで測れば、ほぼ正解でしょう。
しかし仏教では、「善悪不二・ぜんまくふに」
という教えも説いています。
「本来善悪というような別は無い」という事です。
更に、「不思善悪・ふしぜんあく」も説いています。
善だの悪だのという考え方を離れて、
つまり、「善悪の対立的二念を透脱して、
真如の世界に安住しなさい」という事です。
自分の立ち位置からしか物事を捉えるしかできない私達には、
常に、大所高所から物事を見ようという努力が必要です。
決めつけずに、「本当はどうなのだろう？」と、
更に言えば、本当・・というのものが、さてさて。。
わたしは子供の頃から、
『ある』と『ない』は一緒だ・・・っと
なぜか、急に閃いてしまって、それからというもの、
この世の中の秤に違和感を感じてきました。
この世の中、裏と表・・善と悪・・
対局にしか、物事を捉えないことが多い・・
それは。。きっと、その方がわかりやすいから？・・
冨・貧 美しい・醜い・・ どちらかでなければならない？・・
というのは誰の価値感なのでしょうか？
っと。。ぼ｀〜っと桜の舞う公園で思ったのでした。
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