今週のプチ講座 出し縫い攻略法
昨日の水曜日のお教室でも”初木型抜き”を行った方1名。
頑張りました!途中WELTを切り過ぎてしまう。。。というハプニングも乗り越え、無事完成。
本当ね、作る過程において山あり谷ありですが、1足目はしょうがない。初めて靴を作るときは、次にどんなことが待ち受けているのか見当もつかない中、専門用語がチンプンカンプンだったり、自分には真っ直ぐに見えるけど『ちゃんと垂直に、90度に!』ってやたら言われるし。。。。
、正解が見えてこない。。。。って感じでしょうか。
ビニールカバー付けが終わり、いよいよすくい縫いにはいる生徒さん。全ての工程が不安そう…
でも、2足、3足と作っていくと、目が肥えてきて今まで見えてなかったことが見えてくるし、工程の一連の作業の意味と繋がりが理解されてきて、ある時グイン⤴︎と明らかに上達している手応えが感じられます。
物作りは、実践が一番大切。本読んで頭で理解したつもりになっても、上手くなんて作れません。実践して失敗して、痛い目見てやっと意味が理解でき、自分の手と頭の中の想いが少しづつ一致してきます。「頭ではわかっているのに。。。。」って悔しい思いをすることも多々あると思いますが、そこが努力のしどき。ただ何も考えずに行うことは残念ながら努力では無いんですよね。目標をしっかり見定めてそこに到達できるように試行錯誤していくのが努力だと思います。だから、努力はできなかったことをできるようにする楽しい作業です。
知らなかったことを知る喜び。出来なかったことが出来るようになる喜び。
これらの喜びは自分が重い腰を上げて挑んで勝ち得た純粋で尊い行いだと思います。それらを一個一個積み上げて、自分の糧になっていくものですよね。なんて素晴らしい機能を人間は備えているのでしょう。この機能は全力で使わないともったいないです。
さて、今週は”プチ講座”では”だし縫い”の細かいピッチを綺麗に縫う裏技を行います。
以前のブログで”ブラインド・ステッチ”について書きましたが、あまり細かいピッチで縫うのはお勧めしないのですが、#12#13番手位は普通に縫っても支障がないかと思われますので、ここら辺のピッチで縫う方はぜひ知っておくと良いですね。
出しばりで開ける穴の大きさと糸の太さの関係、糸の強度、糸の依り、使用する糸(今回はコレが肝!)を説明していきます。細かい縫い目の時は普段使用している”単糸”は使用しないので、デモンストレーションしながら糸づくりをやっていきましょう。
水曜日の午前中のクラスでも行いましたが(午後のクラスは振替の方と、まだ縫いの経験がない方達でしたので行いませんでしたが、またいずれ)、とてもキラキラした目で真剣に聞いて頂き今後に活かして頂けそうでした。
私も日々、試行錯誤しておりまして考えつく限りのことを試しては失敗し、試しては失敗して。。。の繰り返しです。
「こうやってみたらどうだろう?」と考えつくことができるだけでも有難いことで、考えのネタ切れが一番歯痒い。失敗することより、考えつかないことが一番苦しいです。だから、考えて行って成功したことは誰かに繋いで残したいと強く思います。
こうやって、物作りの歴史は脈々と繋がっていくのだと思うので、先輩達から受け継いだ事を常々思い出しながら、改良し続けられたらと思います。
そういえば、以前私が作っていた糸用のワックスボールは、危険物質”タール”を使用していましたが、聖書を読んでたら創世記の中で神がノアに『あなたはゴフェルの木の箱舟を作りなさい。箱舟には小部屋をいくつも作り、内側と外側にタールを塗りなさい」って書かれてました。
人類を滅亡させるほどの洪水にも耐えた箱舟。タールの威力凄い!![]()
調べてみたらタールの防腐機能は5千年位持つらしい
(ノアの方舟もまだ存在するするかも?)。糸も長年持つようにタールをワックスに混ぜていましたが(粘着性もあるし、色も黒いし、程よい柔らかさが出せます)、5千年も持たなくていいだろう。。。と言うことと、タールは発癌性物質なので使用するのをやめました。
なんだかね、お教室の生徒さん達も愛着持っている方々がいて、昔作ったワックスボールを大切に保管しているとのことでしたが、私はロブで働いている時に、「ワックス小さくなってきた〜」というと、年配の先輩職人がタール入りのワックスを作ってくれて、私も作りたい!やらせて〜
と何度お願いしても「危ないからダメ!」って作らさせて貰えなかったのですが、いつも作製の一部始終をガン見していました。日本に戻って初めて作った日は嬉しかったな〜。そんな思い出のワックスボールですが、お教室でね、新しいレシピで新しい思い出を作りましょ〜。
来週からワックスボール作りたい生徒さん達作りましょう。お申し出ください。

