ジェントルマン シューズ | ”Benchwork study Laboratory" 英国式 靴作り教室

ジェントルマン シューズ

日曜教室も楽しく終わりました。日曜教室は普段の教室の様子と違い、皆で同じ事を同時に学んでいきますので、教室内に連帯感みたいなものも漂い、心地よい緊張感と和やかさで楽しいひとときでした。皆真剣に、ウィング キャップとカウンターのラインに悩みつつ、質問も沢山出ましたし、またパターン講座続けていきます!


来月はいよいよ12時間耐久靴作り。募集からあっという間に満員御礼ですが、参加者は当時水分補給を小まめにして下さいね。

で、8月の予定 8月15日(土)は1日夏休みを頂きたく。。。土曜日の教室はお休みです。

8月23日(日)日曜教室開催します。詳細は後日ご報告致します。


先週は目まぐるしく色々あったな~。梅雨の時期はソール取り替え等の修理や、靴のお手入れ、手直し等でお預かり靴が多い時期です。懐かしい思いと共に、ウェルトやヒールのゆがみを修正したり、インクの塗り直しや、ソックのお取り替え等もしたり。。。

4足目をオーダーのお客様が、今年の冬には履けるかしら?と、冷房がかかっているサンプルルームで、新しい靴のデザインをあれこれ2時間程。。。。歩行の癖も把握していると、デザインする際にも気をつける部分が明確だから、履き心地とデザイン性を増す為に色んな方向から考えて、途中途中に話が脱線して映画の話になったり、政治の話になったり、で、ライニングの革はどうします?って感じの楽しい時間。

雨用の靴をご依頼されて、ゴアテックスを中に入れて作った靴もお渡ししたけれど、まだちょっと修正が必要ですが、履いた感じをメールで小まめに送って下さるので、自分が履いたような感覚で考える事が出来き、本当に有り難いです。

革底の室内履きスリッパを1年前にオーダーされたお客様からも、益々履き心地が良くなって来て、他のデザインも。。。とお電話を頂いたり、作り手が感じる事の出来ない履き心地や使用状況、使用頻度等も教えて下さり、そういう事ってビスポークならではの醍醐味。

イギリスで働いていた時、同僚が自分達の作っている靴を「メンズシューズ」とは言わず、「ジェントルマン・シューズ」と呼んでいて、私も深く考えないでそう呼んでいたんだけれど、最近ね、その意味が良くわかって来た様に思う。日本の武士道以上に(これは既にないか。。。)イギリス人男性の中に『ジェントルマン シップ』が根強く生き続いていて、幼稚園に通う子供にも、親はレディーファーストやマナーを教えたりするのだけれど、『ジェントルマン』の身のこなしやマナーやファッションって、結局は『相手に対する思いやり』が基本になっている。元は上流者階級のものでしたから、ある程度の教養がないと身につけるのは難しいのだろうけれど、今はね教養は自分次第でいくらでも身につけられるから、『ジェントルマン』になるのも難しく無いはず。教養って何の為に身につけるかって言うと、権力を振りかざす為でも、大金を稼ぐ為でも、人を出し抜く為でもなく、人に対する思いやりを持つ為だと思うのです。だから、『ジェントルマン シューズ』の顧客と作り手は長い年月をかけて、履くたびに益々良くなっていく履き心地を楽しみながら、修理を重ね、経年変化や革そのものの味を楽しむ。靴って履いてなんぼのもの。そこが分からないとビスポークを楽しめない。

今週から、シンガポールからやって来た生徒さんが教室に入りました。シンガポールは靴の工場もタンナーも木型屋もなく、政府が出資してイタリアから講師が来ている靴の学校があるだけらしく、なんとかしたい!と熱い熱意を持ってやって来ました。シンガポールにビスポーク店が出来るのか。。。2年前にもシンガポールから習いに来てた生徒もいて、東南アジアから『習いたい』と沢山連絡を頂く。アジアにねジェントルマン シューズが今後どのように広がっていくのか凄く楽しみですが、道は険しい。店を出せても厳しい事ばかり。本当に肉体的にも精神的にも時間的にも1足作り上げるのは命を削る作業。でもね、お客様から修理で帰ってくる靴を見たり、リピーターの次の靴を一緒に話し合っていると、そういう辛い部分って全部吹っ飛ぶ。理解して下さる人達がいる限り続けてね、広げていきたいです。