20歳の靴 | ”Benchwork study Laboratory" 英国式 靴作り教室

20歳の靴

今日も暑かったですね。先週からクーラー入れ始めておりますが、真夏はどうなることやら。。。


  今週は新規のお客様が靴磨きをしたことがないとおっしゃるので、オーダーを受けた後、急遽、靴磨き講座をしたりしましたが(笑)、『こんなに楽しいなら、もっと以前からするのだった。。。』とおっしゃって下さって、嬉かったです。他のお客様も『最近の趣味は靴磨きで、靴を磨いていると色んなことが頭に浮かんで、ノートに仕事の事など浮かんだことを書きとめたりして。。。』とおっしゃっていて、とても楽しそうでした。私も靴磨きは大好きだから、こういう話を聞くとテンション上がります。靴磨きって、とっても良い趣味ですよね。


 木曜日の夜に別のお客様からも電話が来て、『見せたいものがあるのですが、寄っていいですか?』とおっしゃるので、何だろう??と思ってお待ちしていたら、20年前に叔父様からプレゼントされた誂え靴をずーとお履きになっていて、アッパーの革のしわがだいぶ割れてきていたので、骨董通りにある靴磨き屋さんに持っていったら、割れ始めた革をサンド・ペーパーで丁寧にやすって滑らかにした後、靴墨を刷り込んでピカピカにしてもらった靴をお持ちして下さいました。とても、味わいのある美しい靴になっていて、眺めまわしてうっとりしました。こういう靴が私は大好きで、これぞ靴!って思いました。磨き屋さんの仕事も素晴らしく、こういう靴文化がもっともっと根付くと素晴らしいな~と。愛情を持たれて、手入れをされて、修理を重ね、益々愛着を持たれる靴って、新品の靴には無い独特の輝きがあって、見ていてとても温かい気持ちになります。やっぱり、靴っていいな~。私が作らさせて頂いた靴も、いつもピカピカに磨いて頂いて履いてくださっているのですが、その靴も新品の時よりも良い味が出てきていて、どんどんお客様の雰囲気に染まって来ていて、時々その靴に会えるのも楽しみです。本当に、靴って履き込んでこそ、価値が出るものだと思いました。


 

 生徒さんの中にも、毎週自分で作った靴を履いて来ていて、かなり愛情を入れ込まれている靴達がありますが、どんどん持ち主に似合って来ています。心を込めて作った靴って生きているみたいです。


 子供の頃に祖母から、『どんなものにも神様が宿っているので、大切にしなきゃだめだよ。』と良く言われていましたが、今は祖母が言った意味が分かる気がします。素敵な神様が宿ってくれるよな靴作りをしていきたいです。


 お客様達とも、生徒さん達とも、靴以外にも本当に色々な話をするのですが、根に温かい思いのある方達ばかりで、共通点として”靴が好き”ってのと、何かに心から熱中できる人達だな~と最近特に感じます。だから、結構マニアックな話が多いのですが、聞いていてこちらも楽しくワクワクしてくる話が多く、私は靴が好きって以前に、人が好きなんだなと気付きました。だからできる限り、縁あって知り合った人達とじっくり時間をかけて良い関係を築いていきたいですし、信頼して頂ける靴作りを誠意を持って行いたいです。今週も素敵な一週間でした。