英国デザイン
今年に入ってから、生徒さん達の”企画力”強化を目指し、オーダーシートを書いてもらうことにしました。デザイン画と使用する革、製法、ウェルトの作り(幅やステッチのサイズ等)、ソールの仕様、ヒールのシェープ、アッパーの糸の太さ、色番号、その他仮縫いの後の考察。。。などを書き込めるシートですが、靴を作る前にしっかりとイメージを掴んで製作していくことも大事です。2足目を作り始める前に『どんな靴を作りたいの?』と聞くと、はっきりと答えられる人がいない。『紐靴で。。。茶色で。。。って考えてます。』と言われても、紐靴って言っても色々あるし、茶色って言っても色々ある。カジュアルにしたいのか、ドレッシーにしたいのか、キャップはあるのか、ブローグなのか、プレーンなのか。。。それにあわせて、どの製法が合うのか、ウェルトはどうするのか、ソールは。。。と。で、皆さんのデザインに関する知識が非常に低いことに今更ながら気付きまして、今週から数回にわたって、『デザイン強化月間』をしていきます。
自分で好きなデザインを好きなように作れる教室ではありますが、将来靴作りに携わる仕事をしたい!と考えている人も多いので、基礎から”英国デザイン”を学んでもらいたいと思います。基本はOXFORD(内羽) と DARBY(外羽)ですが、この2種類を基本としたデザインを図で書き出してみたのですが、OXFORDの伝統的なものだけでも17種類あり、これらを物理的に可能なデザインの変形版を作ることは際限なくあるわけで、つまり基礎さえしっかり押さえれば自分で際限なくデザインでき、パターンも引けるようになります。
基本的デザインは、OXFORD , DARBY, MONK, ELASTIC INSTEP, SLIPPON(& COURT), の5種類で、この5種類が出来ればほぼ何でも作れる。その他 DOUBLE MONKやBOOTS各種があります。DOUBLE MONKはちょっと例外で木型から作りが特殊なので、別途で覚えて欲しいのですが、BOOTSもジョッパー(またはジョドプールとも言うそうですが 笑)などは革自体をブロッキングという下ごしらえで立体化させてから裁断しなくてはならないものなど、短靴を作る技術だけでは出来ないものもあります。が、基本は前記の5種類。この5種類知っておけば、怖いものなし!(のはず。。。)。
その他、ブローグやスキン・ステッチなどは昨年『豆知識』でお見せしましたが、再度実演しますね。何をするにも基礎が無ければ応用は出来ない。『出来る』って事は、”自分の知識で考えて行える”ってことで、人から言われたとおりにやって”仕上がった”と言うことではない。やるからには『出来る』ようになってもらいたいです。
本日は私の右肩の調子が悪化を辿っているので、生徒さんに紹介してもらった『ゴッド・ハンド』のカイロプラクティックへ行って来て、ほとんど体には触れずになにやら悪いものを取って頂き、まだ痛みは同じなのですが『明日には良くなってると思います』と言われ、半信半疑で明日が楽しみ。その後、我慢できずにチェ・ゲバラの映画『チェ 28歳の革命』を観に行った。私はゲバラが23歳の時に南米中をNORTONに二人乗リしてバイク旅行をした時の映画『モーターサイクル・ダイアリーズ』が大好きで、その中の若く優しい好青年のゲバラが頭にこびりついていたのですが、今回のゲバラは肝の据わった革命家として強いオーラをビンビン発していて『成長したな~』など思いながら映画の中に入っていったのですが、泣くシーンはないのに、なんだか涙がポロポロと止まらなかった。ゲバラに対する私の思い入れの強さもあるのだと思いますが、映画を見ながら彼の書いた『ゲバラ日記』や『革命戦争回想録』などの彼の熱い思いを思い出し、どんな気持ちでこのジャングルの中を、戦場をくぐりぬけてきたか。。。、たった82人で始めたゲリラ隊がなぜ勝利を収めたのか。現在の南米の状況や進みすぎた資本主義が新自由主義が経済的に弱い国を搾取し続け、国を奪っている状況を考えると、50年前にこの状況に警笛をならし自らの命をかけて信念を貫いたゲバラの偉大さには尊敬以上のものを感じる。彼は自分の思想に迷いがなく、正しいと思う正義を持っているから広く寛大で暖かい。資本主義社会で生きていると、あっちの企業に良い顔して、こっちの企業に愛想を振りまくことしていかないと潰されちゃうから、自分の信念なんかは持てないのだろうな?これって、ちっとも自由じゃない。現在、アメリカの資産家の上位400人の資産は下層階級と呼ばれる人々1億5千人の全資産を上回っているという狂った状況の中、82%の支持率を持って明日1月20日、オバマ大統領が就任した。オバマは世界を本当にCHANGEできるのだろうか?アメリカ国民を一つにするのもいいけれど、世界全体のことも考えてくれないとね。自分さえ良ければ他はどうでもいいってのが、ブッシュが行ってきた新自由主義だから。