夢の靴職人
家の本を整理してたら色々と靴関係の本が出てきましたので、お教室の書籍棚に持ってきました。。100年くらい前のコードウェイナーズ・カレッジで教科書として使われていた靴製作の本などはかなりレアですが、なんせ全部ぎっしり英語な上、かなり古い言い回しなので読むの大変ですが、パターンなどは図解で書いてあるので興味のある人はどうぞご覧下さい。
それから、カレッジ時代に日本から送ってもらって読んで、たまげちゃった本(笑)も長いこと忘れていたけれど出てきた。
「夢の靴職人 フェラガモ自伝」
あの、イタリアブランド フェラガモの創設者の自伝。凄い話で驚きますよ!なんと彼は9歳で見よう見まねで靴をつくっちゃって、12歳でお店を構え(驚!!)しかも、その時18歳と8歳の少年を雇い、16歳までに6人も職人抱えてイタリアの田舎で有名だったとの事。も~世界ビックリ少年!!
靴職人としても、商人としても凄い才能の持ち主。その後アメリカですったもんだで(これから読む人の為に省きます)、ハリウッドなどの有名女優達をとりこにし、14人兄弟の貧乏家族の11番目だった彼が、靴つくりに情熱を燃やしながらあのフェラガモ・ファミリーを作っちゃった。本当なのか?と疑問に思う箇所も多々ありますが、一番驚くのが『自分の前世は靴職人だったから、靴の作り方は既に前世で習得してた。』みたいなことを言っているところ。羨ましいな~。(笑)私の前世はハワイのどっかの島で薬草から薬を作ってた人で、その前は教壇で学問教えている人だったけれど、30代で自殺したって(涙)!!去年、霊能力者に前世見てもらった時に言われた。(凹)私はもっともっと努力が必要です。前世から見ても(笑)
この本の始めの方で、最初は彼が「靴職人になりたい!」と言うと、両親が『靴職人以外なら何だっていいけれど、靴職人だけは駄目だ!』って怒るのだけれど、当時、靴職人ってのは一番身分の低い職業だったから。今でこそ、日本じゃ国立大学院卒の人でも靴職人になちゃう人がいるけれど、日本でも昔は差別されていた。台東区が靴の文化で栄えたのも、そこら辺の歴史と深い関係がある。プロレタリア文学の中に靴職人が出てくる話が何冊かあるけれど、靴職人は貧しさの象徴みたいな時代から来ている。私が作っているハンドソーンの靴作りだと、働けど働けど。。。。だから身にしみて分かるんだけれど。ただ、現在は職業で差別される事はないから、靴職人には良い時代です。
読書の秋って事で、もう一冊素敵な靴職人が出てくる本を紹介。
『民話集 人は何で生きるか』 トルストイ著
この本は中学生の時にそうとは知らずに、トルストイだから読んでみたのだけれど、靴職人の話が2話あって、とっても心の温かくなる深いお話で、とても感動して『私はこういう靴職人になろう!』と鼻息を荒くした本です。こちらの本もお教室に置いときますので、是非読んでみてください。靴職人を目ざしているそこのあなた!あなたはどんな靴職人になりたいですか?