シューメーカー ブルース | ”Benchwork study Laboratory" 英国式 靴作り教室

シューメーカー ブルース

 週に4日は、夕飯を食べ終わって、息子がベットに入り、夫がターンテーブルに向かってヘッドフォンを着けると、私は夜勤の仕事に出かけます。自転車で通える距離なので、仕事場へ2往復め。昼間に仕事をしていると、電話や突然の来客やらで、落ち着かない事も多いのですが、夜勤(笑)は本当にリラックスでき、集中できる。ふと時計を見ると12時を回っていたりして、焦って家に帰ることも多いい。


 今夜もソリッド作りに集中して、『のどが乾いた~』と時計を見たら11時半。3時間半ひたすら削っていた。今のところ、ソリッド削りが一番好きな作業。お客様の顔を思い出しながら、足の採寸データーを元にガッガッガ!と削り出していく。頭の中にある形がだんだんと物体として形になって行くのは気持ちが良い。


 木型作りも底付けも、やたらと体が熱くなるので、暖房は消して作業をするのだけれど、上半身(特に首の後ろ)は汗をかく程なのに、気がつくと足元が冷たくなっている。ふと、足が冷えている時と、暖かい時とのメジャメントの違いが気になったので、自分の足を採寸しようと、いつも座っている3つ足の赤い椅子に座りながら自分の足にテープメジャーを回したら、椅子が滑って思いっきりおでこが床にズドン!(泣)しばらくの間、そのままの状態で頭上のキラキラまわる星を眺めてました。痛かった。。。こんな夜遅くに、1人でなにやってんだろ?丁度、ロバート・ジョンソンの曲が流れていて、『あ~人生ブルースだな~』なんて。


 靴を買うときに『足がむくんでいる夕方に買うべき』なんて、よく雑誌や本に載っていたりするのを読んだけれど、人の足がむくむのは誰もが夕方ではありません。朝方の方がむくんでいる人もいるし、たいしてむくまない人もいる。歩く量にもよるし、体質にもよる。だから、足の採寸の時には『むくみの状態』は気にしないが、足の体質は良く見るようにしている。つまり、絞り具合。絞りの平均値は8ミリ位なので、これを基準にしてどの位木型を絞るか、緩めるかを決めているのだけれど、まだまだデーターが足りない。もっともっと足を見たい。もっともっと色々な体質や色々な問題を抱えた足に出会いたい。