THINK ! | ”Benchwork study Laboratory" 英国式 靴作り教室

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暑いですね~。今日は午前中浅草へ行った後、銀座へ行き、原宿のワークショップへ体から水蒸気をモウモウ立てながら移動していたのですが、どこでもやたらに目に付くのが「スターバックス」。この会社は繁殖力がすごいですね。しかも、日本ではやたらに「イメージがよい」。広告とは本当に恐ろしい。ペンは剣よりも強し、時には原発よりも恐ろしい。。。。。

 

 イギリスやアメリカのエコロジストからはこの会社「悪魔の会社」とも言われていて、店の前で「アンチ スターバックス」のチラシを配る若者も多い。日本ではバッシングは聞いたことがないですね。では、なぜ「悪魔の会社」なのか。それは、コーヒー豆をメキシコなどの南アメリカで生産していますが、人件費が恐ろしいほど安い。確か時給が30円程だと読んだことがある。コーヒーがお客の口に入るまでの工程の中で、一番過酷な労働なのに。。。。経営的にもかなりあくどい事をしていることが、エコロジー系の雑誌にたたかれている。(大体日本には「the ecologist」のような雑誌はあるのだろうか?あっったとしても普通の本屋では売ってない!)そして、会社は返答をぼかしているようですが、遺伝子組み換え豆との事。「店内禁煙」だとか、広告がまるで「ナチュラス思考(志向)」を謳っていますが、コカコーラ、マクドナルド、ナイキ、ギャップと同じく、究極的合理主義会社。

 

 コカコーラは百害あって一利なしの飲み物なのは皆さんもご存知のはず。マクドナルドはケミカル漬けで、マックシェークには一滴もミルクが入っていないと知っていましたか?これをイギリスのジャーナリストが問いただしたら、「誰もミルクシェークだとは言った覚えがない、これはシェーク風飲み物です。」という返答。フライドポテトの中身にも100種類以上の化学物質が入っているそう、恐ろしいのかぎりです。(興味のある方は「fast food nation」を読んでみてください。(日本語訳されているかはわかりませんが)


 昨年公開された映画「スーパーサイズ ミー」は30日間マクドナルドのメニューだけを食べ続けたらどのような健康状態になるかというドキュメンタリー。私は残念ながら見ていないのですが、この人物30日食べ続ける前にドクターストップがかかったそうです。こんな食べ物を子供用におもちゃをつけて巧みな宣伝で売り続けるなんて。。。また、考えなくも子供に買い与える親も親。


 ナイキもギャップも発展途上国の人々をただ同然の労働賃金で16時間以上働かせてるのが発覚して、(特にナイキの工場では給料アップを要求した人がどんどん行方不明になった事件があった。)一時ロンドンのクリエーター達が集まるクラブなどではナイキの靴を履いている人を見かけなくなった程。そんな中、ナイキの新作を行列を作って買いまくる人間は日本人のみで、私はバスの二階からロンドンの町並みに不釣合いなこの行列に、同じ日本人として恥ずかしい悲しい気持ちになった。


 今日革屋さんで面白い話を聞いた。日本で生産される革のほとんどは北アメリカから来ていて、革に焼印が押してあるとの事。この焼印は牛が生きているうちにするそうで、ヨーロッパの牛は耳にピアスのように穴を開けてタグをつけるそう。ピアスのようなタグと、死刑囚のような焼印。


 アメリカ的合理主義はそのまま日本に浸透している。しかも、日本人は問題意識など持たずに新しいものには何でも手放しで手を着ける。

 

 なんだか今日は暑さのせいで、私まで熱くなってしまいましたが、同国人たちよ、まずは「THINK!」しようではないか。それから、いい加減日本にもパンチの効いたジャーナリストが出てきて欲しいものだ。