今回の参詣は、日本橋茅場町の純子稲荷神社へ。

ここは日本橋茅場町の南西部、亀島川にかかる新亀島橋(旧霊岸橋)の西詰。

 

 

 

 

純子稲荷神社

どこかの純子さんをお祀りしたのかと思いたくなる、一風変わった御社号。

創建は元和二年(1616)十一月二十日。今年で400年目となかなかの古社。

 

 

 

 

文久三年(1863)の地図を見ると、亀島橋の北側、画像中央の現在新亀島橋が架かる辺りに「純子イナリ」とあるのがわかる。

古くから純子稲荷という神号で、創建した月日までもわかっているのに、諸々の御由緒は詳らかではない。

また、今年400年という記念すべき節目も、平成二十六年に新調された幟が確認できるのみで、これといって式典を執り行った様子がない。ちなみに平成二十六年の初午祭は、町内御鎮座二百七十年として催行された。

 

 

 

 

境内は玉石を敷き詰められ、覆殿の中の本殿は、扉が閉ざされていた。

ほんの2年ほど前までは、鳥居手前の扉さえ閉じられていたので、それからすれば、今は一般の人も参拝できるようになている。

また、玉垣には再建協賛会員の芳名が見られ、その中の先頭に「清元正歌栄」という名があった。清元節の方だとは思うが、検索しても特に出てこず、それ以外は一般の人か。

 

 

 

 

祭神は京都伏見稲荷大社の御分霊で、豊受大神を筆頭に、大社の御本殿と同じく宇迦之御魂大神・佐田彦大神・大宮能売大神・田中大神・四之大神の五神を祀る。

 

御由緒

境内掲示より字体改行などそのまま記載

 

 純子稲荷神社御由緒

 

本社 東京都中央区日本橋茅場町三丁目

御鎮座 元和二年十一月二十日

再建立御鎮座 昭和四十八年二月二十日

神璽 伏見稲荷大社

御神名 純子大神

御祭神 豊受大神

 宇迦之御魂大神

 佐田彦大神

 大宮能売大神

 田中大神

 四之大神

御神徳 精神、生命、生活、生業、生産

御神威 身心健全、家内安全、五穀豊穣

 商売繁昌、福徳円満、芸能成就

 往来安全

例祭日 二月 初午の日

 四月、十一月御鎮座の日

  元文二年十一月二十日

  (十七三十七年) ※原文まま

 

 

先に触れた平成26年の町内御鎮座二百七十年で気になるのは、創建の元和二年(1616)が当時から計算して398年前、おそらく二回目の再建であろう元文二年(1737)は279年前、次の昭和四十八年(1973)が41年前のことである。町内御鎮座から逆算したら、延享三年について何も記されていないのがちょっと疑問。

 

 

 

お社に向かって左側が消防団の倉庫、右側が純子稲荷神社社務所。

社務所のビルは、純子稲荷神社崇敬会事務所・茅場町二・三丁目町会事務所・茅場町二・三丁目町会防災対策本部を兼ねているが、4回ほど訪れた中で、一度も開いているところを見たことが無い。

 

 

写真は、2010.2.11と2016.12.16 撮影

 

備考

社号 正一位純子稲荷神社

別名 純子大神

祭神 豊受大神 宇迦之御魂大神 佐田彦大神

    大宮能売大神 田中大神 四之大神

創建 元和二年十一月二十日

祭日 二月初午祭

末社

社務所 常時不在か

所在地 東京都中央区日本橋茅場町3-13-6

その他