今回の参詣は、三田の元神明宮天祖神社(もとしんめいぐう てんそじんじゃへ。

当社は三田の桜田通りの西側、中之橋の南側に鎮座しています。またここ三田一丁目の四番地一帯は、旧久留米藩有馬家屋敷だった地でもある。

 

 

 

 

当社は寛弘二年(1005)の創建と伝わり、昨年は御鎮座1010年を迎えた古社。

御社殿や社務所を含めた建物全体が、平成6年(1994)にコンクリート建築によって新造営されました。

 

 

 

 

狛犬

右が阿形で子抱き、左が吽形でこちらも子抱き。

 

 

 

 

拝殿へは階段を登って二階へ。

 

 

 

 

御社殿は、コンクリートの建物の中に木造の社殿がある。

風雨に晒されていないので、20年以上経ってもとても綺麗。

 

 

御由緒 境内掲示より字体改行などそのまま記載

元神明宮(天祖神社)

鎮座地東京都港区三田一丁目四番七四号

御祭神 天照大御神 相殿稲倉魂命 水天宮境内末社 稲荷神社・七福神

祭儀

大祭 祈年祭二月十七日 例大祭九月十六日 新嘗祭十一月二十三日

中祭 追儺祭二月 稲荷祭五月 大祓六月三十日 十二月三十一日

 当社は平安時代の寛弘二年(西暦一〇〇五年)一條天皇の

勅命により創建され古くは渡辺綱の産土神として、又

多くの武将等の崇敬を受けて来ました。

 江戸時代に入り徳川家の命により神社を飯倉神明

(旧)芝神明(現)芝大神宮に遷そうというところを氏子

崇敬者の人々が御神体だけは譲れないと昼夜交替

で護ったと伝えられております。それ以後地域の方々

からは当社を「元神明」の呼び名で親しまれて来ました。

関東大震災や東京大空襲・出征兵士等を多くの厄災

から守った事から近年では厄除のお社として全国の方々

より崇敬されております。「天祖神社」は明治政府により

定められた社号です。当社は平成十七年九月で御鎮座

一、〇〇〇年になる古社です。

 御神徳

家内安全・厄除・事業繁栄・良縁・身体健全、等

 

 

 

 

当社は「小山神明宮」として江戸名所図会に登場する。これによれば、『飯倉神明宮(現:芝大神宮)の旧地とするは誤りなり』とある。

慶長三年(1598)の江戸城拡張と裏鬼門の抑えとして、増上寺が現在地に移転、これにともなって元あった飯倉神明宮は現在の芝公園に遷る事となる。

増上寺境内となった後は、同地に飯倉天神(茅野天神)を造立、明治になり飯倉天神は幸稲荷瘡護神社境内社に移転、飯倉神明宮の旧地は現在芝東照宮が鎮座しています。

 

 

江戸名所図会 巻之一天枢之部より

小山神明宮

同所有馬家と黒田家の間、小高きところにあり。神体は雨宝童子、別当は天台宗

不動院と号す。このところを、飯倉神明宮の旧地とするは誤りなり。

 

雨宝童子はアマテラスが16歳のときに日向に降り立ったときのお姿。右手に宝棒、左手に宝珠を持ち柔和なお顔立ち。

 

 

東京都神社史料 第一輯 御府内備考續編 巻之三より

神明稲荷社 (社地拝領地二百八十坪余) 三田久保町

神明本社 (間口二間 奥行三間) 拝殿 (間口三間 奥行二間)

祭神雨宝童子(木立像、丈一尺一寸

右神明宮之儀者、往古飯倉神明之元地之由ニ

申伝候故、元神明と唱候由ニ御座候、

○相殿

 不動明王(木造、丈二尺三寸五分) 歓喜天(銅像大一寸六分)

○木鳥居 (高一丈一尺、明キ八尺)

○祭礼定日毎年九月十五日

○氏子町名

 三田久保町 当光寺門前町 龍原寺門前町

 久保三田町

○末社

 金比羅社 (間口四尺五寸 奥行五尺五寸余)

 神体不動 (木像、丈二寸五分 弘法大師作)

○稲荷本社 (間口五尺 奥行六尺)

 平川稲荷大明神 神躰正観世音(木像、丈一寸八分)

 右平川稲荷と唱候儀者、往古平川御門内ニ鎮座

 之由ニ申伝候間、平川稲荷と唱申候、尤右鎮座

 之年代相知不申候、

○別当不動院 天台宗東叡山末

 当院開基開山等先年類焼之節記録焼失仕相知不申

 候、

 

 

 

 

木鼻の彫刻

 

 

 

 

絵馬所

 

 

 

 

境内末社

銀杏稲荷神社

 

 

 

現在は「パークコート麻布十番タワー(三田1-7-1)」の敷地内に移転してます。

もともと東京さぬき会館前に鎮座していたもので、三田周辺の再開発で一時的に当地へ遷座していた。独立しているのか、当社の兼務社となっているかまでは不明。

 

 

 

 

平河稲荷神社

当社御由緒によれば、江戸城紅葉山由来の平河(平川)稲荷。

 

 

 

 

右側が「権太夫大神」、左は社号の確認ができなかったが稲荷社だろうか。

 

 

 

 

庚申塔

大変古そうな庚申塔だが、奥行きがあまり無く、年代などは確認できず。

 

 

 

 

天白稲荷神社

第一鳥居から本社への参道と二股に分かれたもう一方がこの稲荷社の参道。

 

 

 

 

お社の中に「三田七福神」が合祀されている模様。

 

 

 

 

写真はすべて、2014.4.6 撮影

 

備考

社号 元神明宮(もとしんめいぐう

別名 元神明宮天祖神社 小山神明宮(こやましんめいぐう

祭神 天照大御神 稲倉魂命 水天宮

創建 寛弘二年(1005)

祭日 二月十七日祈年祭 二月追儺祭

    五月稲荷祭 九月十六日例大祭

    十一月二十三日新嘗祭

    六月三十日・十二月三十一日大祓

末社 天白稲荷神社 三田七福神 権太夫大神

    平河稲荷神社

社務所 御守り神札御朱印授与有

所在地 東京都港区三田1-4-74

その他

 

 

周辺散歩

三田通り(桜田通り)からの東京タワー。

毎月数回、何らかのテーマを以って点灯される「ダイヤモンドヴェール」というイルミネーション。

この時は、2015年11月14日に世界を震撼させたパリ同時多発テロの被害者を追討するため、翌日点灯されたもの。同日スカイツリーでも同じようにトリコロールカラーが灯りました。

 

 

 

 

三田上空から。

東京タワーや増上寺がある芝公園と、写真手前側は三田病院や済生会中央病院などがある三田。その間を貫く首都高の下が古川。

 

 

 

 

三田・芝・田町方面

写真中央に慶應義塾大学、右側はイタリア大使館、綱町三井倶楽部。