今回の参詣は世田谷区大蔵にある御石神祠へ。

ここは、大蔵氷川神社の参道近くにある小さな祠。お社周辺、鳥居にも神社名は無い。なので正式な社号は不明。

ただ、これまでの神社と異なるのは、御神体が石であること。したがって、御石神(ミシャグジ)であろうと思われる。

 

 

 

 

御神体は石そのもの。

 

ミシャグジ

呼称は、ミシャグジ・ミシャグチ・シャグジ・シャクチ・サグチ・オシャモジ・オシャゴジンなどの転訛があり、漢字では御左口神・御作神・御作口神・御社宮神・社宮司・社護神・遮軍神などが当てられる。

 

古くは縄文時代まで遡り、諏訪地方に起源を持つともいわれ、東日本で見られる古代先住民の信仰形態。古代のムラ(村・群・邑)やクニ(国)の境界に置かれ、疫病や災いが集落へ流入するのを防ぐ賽の神や道祖神などの意味合いを持つ。

 

庚申塔や地蔵との習合

街道筋、辻(交差点)、道の分岐点に置かれる「庚申塔」や「地蔵」もまたシャグジ信仰に結びつくようにも思えてくる。

 

『庚申塔』は庚申待ちを3年18回達成した記念に建てられ江戸時代に最盛したが、明治に入って迷信扱いされ、街道筋にあった庚申塔は次々撤去、または社寺の境内に移された。庚申の申の字から神道の猿田彦とも習合し、幸神とも言われた。

 

『地蔵』はもとより道中安全やムラの災厄除けのために道端に置かれる。六道輪廻思想から生まれた六地蔵は、それぞれ天道・人道・修羅道・畜生道・餓鬼道・地獄道の救済守護とされ、その全道救済の地蔵に道中安全守護の意味合いを帯び今日に至る。

 

また江戸時代前後は、地蔵の信仰形態にシャグジ信仰を見出し、シャグジに「将軍」や「勝軍」の字を当て、現在でも愛宕真福寺や深川不動尊などで勝軍地蔵が見られる。

 

どちらも石であり、どちらも街道筋、ムラ外れに置かれシャグジそのもの。

 

 

 

 

お社の下の土台が気になる。

墓石のようにスライドしたら何か出て来そうな気もするけど。

 

 

 

 

写真はすべて2014.12.22撮影

 

備考

社号

祭神

創建

祭日

末社

社務所

所在地 東京都世田谷区大蔵6-1-7