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米パンの注文が重なった。

常連の方ばかりなので、今回は玄米を使いたいと伝えた。

快く了解してくれた。


玄米と言うことで水を少な目に仕込んだが思う以上に生地が柔らかい。

舐めてみると配合は違ってなさそうだ。

小麦粉を加えてゆくが、なかなかまとまる気配がない。


米パンの生地作りは

『ああだ、こうだ』

と理屈はいらない。

生地が平均化していればいい。

ポイントは硬さである。


捏ねるのを止める。

そこそこ生地にしまり感があるし、冬と言うことで何とかなるのではないかという見込みがあった。

よくよく考えてみると米粉50%に対して玄米を20%入れるのだから、1kg仕込で100gの玄米を入れればいいのだが、全体量1kgに対して玄米20%と勘違いしていたようだ。

米粉1kgのうち400gが玄麦となればベタ付くのもやむを得まいパンの出来。


作業の中で何時もとは違うことがあった。

山型食パンとベイグルの2種作るのだが、ベイグルを茹でる際、湯に入れると沈んだのである。

イースト菌のパンなので発酵力が強いので沈むこと無く浮いているのが通常なのだが、玄麦が多いせいなのだろうか、そんなふうになった。


酵母に魅せられたパン屋-玄米パン1

酵母に魅せられたパン屋-玄米パン2


そんな風になった暫く後は(1分程すると浮き上がり、匂いがする。

力強さのある匂いである。

最中の皮の香りであると言えば解り易いかもしれない。


むっちり感もいつもよりも強いし味わいも深みと甘味がある。


昨年末のトリは米パンとなった。


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歳の始めに酵母パンを初めて焼いた。

これまでは、有得なかった。

小麦酵母のお蔭である。


これまでは中種の培養に2日は経つ。

放ってはおけないので、1時間に1~2度かき混ぜなければならないし、温度管理も必要になる。

発酵を促す作業が伴う。


それに対して小麦酵母は、こねて発酵させて冷蔵熟成させるのである。

熟成には2~3日がベストなので、まさにピッタリである。


元種も中種も、とても爽やかで甘い香りがする。

ベタツキも無く、シッカリとコシがある。


種の管理は重要である、初物が重なった。

ひとつは今季出来立ての干し柿を混ぜ込んだこと。

あとひとつは新しい

『焼き』

にチャレンジしてみた。

これまでは

『焼き』

にナカナカ目を向けられなかったが、歳も改まったので少し気持ちがリフレッシュしているので、そうなった。


干し柿は、これで5年程やっているが、正直な所、小さい柿ばかりだったので少し物足りない気もする。


今日は小物タイプのものは160度位で始めて、生地が伸びきって温度を上げて220度位で焼き上げた。

焼き色にムラが無く優しい色合い。


酵母に魅せられたパン屋-干し柿パン1

酵母に魅せられたパン屋-干し柿パン3


食パンタイプは180度位で始めて210度位で焼き上げたが、これも同様である。

自然な感じのする出来である。


酵母に魅せられたパン屋-小麦酵母パン1


今回は種も良かったので、そうなのかも知れないが何か新しいヒントを得た気がする。

これは

『釜ホイロ』

ではないか。


オーブンもある種、1つの発酵装置とみなせるのではないだろうか。

いきなり高温のオーブンに入れるとパンが伸びなかったり、酸味が強くなることもある。

ゆるやかな温度から、じわじわ焼き上げることがナチュラルなパンには負担が掛からず良いようだ。


今回よりもっと低い温度でやったほうが良いと言う見方をする人もいるのでチャレンジしてみたい。

100度位かな????


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寒波のお蔭で干し柿がグッと熟成された。

寒さに柿も身震いをしたことだろう。

それが美味しさにつながる。


酵母に魅せられたパン屋-干し柿1


さらされて耐え忍んで本能を持って変化する。

あの丸みのある固い橙色がこうなった姿を見ると、いい歳の取り方をしてきたなと思ってしまう。

飴色、琥珀色など、茶色の色は深みがあるし栄養価の高い食べ物が多い。

勿論、小麦もその1つだ。



酵母に魅せられたパン屋-干し柿2


干し柿の所々に白いオリゴ糖が吹いている。

以前400個程作った時、冷蔵庫保存しておいたら何ヶ月位かけて真っ白になった。

その白い粉を舐めてオリゴ糖だということが解った。

粉糖のような口当たりで甘味も強かったように記憶している。


自然の創り出すものは飽和力と順応力がある。


今年も干し柿入りのパンが焼ける。

季節の風物詩として続けている。


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