最近、久しぶりに紙の辞書を使ってみました。

僕が翻訳の仕事を始めた20代後半の頃には、既にインターネットもGoogle検索もありました。

当時はGoogle翻訳とかAIとかはなかったのですが、単語の意味を調べる時には、インターネットを使っていました。

翻訳に必要な裏取りも、インターネットがあれば便利ですしね。

ただ、英英辞典だけは、紙のものを使っていた記憶があります。

職場がフリーアドレスではなく、重いものはデスクかロッカーに置いておけたものですから。

 

時代は下って現在。

現在は英英辞典でさえ、インターネットに取って代わられました。

昔の牛丼のCMのように、早いの、安いの、軽いの、の3拍子がそろっているので。

が、最近、昔の紙の辞書を使うことがありました。

家で英語の勉強をしているときのことです。

スマホは充電中で手元になかったので、本棚に鎮座していた、「高校時代から使っていた」三省堂のデイリーコンサイスを使いました。

 

<高校時代に選んだ辞書>

当時、この辞書を買った理由は、(紙にしては)コンパクト、しかし語彙数は充実していたからです。

その頃からケチだったベルーガは、「どうせお金を使うなら、一生使える辞書がいい」と思って、それを選びました。

「一生使える」とは、「大きくない」、「重くない」、そして、「将来、英語力が伸びても使える(難しい語彙まで収録されている)」という意味でした。

この辞書のお陰で(?)、高校も留年せず、大学にも合格できました。

そしてこの辞書、なんと、翻訳者になった今でも使えるのです。

当時は、「将来、英語力が伸びても使える」と考えてはいましたが、まさか翻訳者になるとは考えていませんでした。

いい買い物をしたものだと思います。

 

<何に使える?>

さて、そんな紙の辞書ですが、使えない部分もあります。

中年になったとはいえ、たかだか数十年、日本語はほとんど変わっていません。

「bloom」を調べたら「花が咲く」と出ます。

「匂ふ」とは出ません。

が、変わっているところもあります。

「internet」という単語はありません。

「mouse」「keyboard」「personal computer」はありました。

そういう時代だったんですね。

ちなみに、紙のデイリーコンサイスには、「PC」という語は載っていません。

 

パソコンは存在したけど、当時高校生だったベルーガが日常的に使うことはなかったと思います。

「大学に受かったらパソコン買って」と親にねだった、とかそういう世代です。

世代がバレそうです。

電子辞書というものもあったけど、一般的な高校生が使ってることは少なかった。

 

ところで、紙の辞書の利点として、調べる単語の周囲にある単語にも目が行く、ということを言う人がいます。

確かに、調べる単語の周囲にある単語も目に入るし、読んでしまうこともあります。

例えば、先ほどの「bloom」を調べたら、同じページ内の「blood」や「blow」なんかも目に入るし、興味を持って読んでしまうこともあります。

 

だけど、読むだけです。

辞書を閉じて勉強に戻ったら忘れます。

適当に目に入った単語を覚えてた、という経験はベルーガには残念ながらありません。

「調べる単語の周囲にある単語にも目が行く」というのを利点に挙げる方は、文学者のように、あらゆる単語に興味を持てる人か、文学部教授とかのように語学力が相当高い人なのでしょう。

 

それでも、井上ひさしさんのように、辞書を「読む」のは楽しいです。

パソコンやインターネットの辞書で調べても「読む」ところはないですからね。

ただ、ネット辞書じゃなくて、検索で単語を調べると、けっこう読めることはありますけどね。

 

<けっきょく紙と電子とどっちがいい?>

ベルーガは、最終的には、インターネットを含む電子的な辞書に軍配を上げたいと思います。

便利さにかなうものはありません。

 

とは言ったものの、たまには、趣味的に紙の辞書を使ってみるのもいいかもしれません。

アルファベットの順序でさえ、しっかり頭の中で意識をしないと引けないのがいいですね。

頭がよくなりそうです。

それともう一つ、紙の辞書の大きな利点を挙げるとしたら、電気が必要ないことでしょうかね。

パソコンにせよスマホにせよ、電気がないと全く役に立ちませんからね…。

蛍の光窓の雪じゃないですが、非常時でも使えるのが紙の辞書です。

なんでも電気を使わないとできない今の世の中は返って不便かもしれません。

 

※ちなみにこの記事の元ネタを書いたのは、4月でした!

それ以降3~4ヶ月、紙の辞書は使っていません。

アレ?