母乳とミルクの小話@ミルクの調乳温度が70℃の理由知ってる??? | あいかのブログ

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看護師 おまたぢから&経血コントロール
からだを知る解剖生理学講師 妊娠前の身体作り。健康でいるためのセミナーや啓蒙をしています。

我が家は最初混合栄養でした




つまり 母乳とミルク 両方を与えてたってことです




いや うちは半強制的に


勝手にミルクを与えられてました




体重が少ないから という


わたしからしたら


まったく 意味不明な理由で!










退院後


食事も睡眠もめっちゃがんばって


助産院でおっぱいマッサージもしてもらって


どんどんミルクを減らして


その後1週間ほどで完全母乳になりました



ほんと  あきらめず 吸わせていれば出るようになるし

赤ちゃんも飲むのが上手になるもんです


とにかく吸わせることと

食事と水分と睡眠に気をつけて

プロのサポートを受けることです






厚生労働省の統計によると


産前は母乳育児を希望する母親が96%と多いのに


1か月検診時には 母乳育児をしている母親は42%にまで


減少しているそうです




6か月後には34%にまで減少するとか・・・






むろん なんらかの疾患があったり


仕事の復帰などで 


母乳育児が不可能な場合もありますが


ミルク販売にていよくのせられてるパターンもあります




特に生後6か月までの母乳育児が非常に重要であることは


栄養的にも免疫的にも


母子の関係構築にも


子供の成長発達への心身両面への影響が大きいことからも


WHOやユニセフも提唱
しているのですがね


こういうこと 教わってませんよね・・・・


10カ条




まぁ細かくつっこめば


母乳だけがいいのかといえば


上記のとおり疾患があるのに


「あたしは完全母乳でいきたいの!」っていうのは


違う話になってきますし


ミルクが必要な場合だってあるので


もちろんこの限りではないこともあります






しかしながらミルクを美化しすぎている傾向があるのは否めません




産後入院中に行われるミルクの利点ばかりあげた「調乳指導」とか いい例ですが




もうミルク与える前提!








しかも あれ 助産師さんじゃなく


ミルク会社の人がやりますもんね・・・・むっ


(その時点で聴きたくないので 行かないでいたら 呼び出しくらったのはわたしですけど なにか?)




つっこみどころ満載の調乳指導


今のミルクは母乳とほぼ同じ成分である?


成分表示見ると カタカナばっかりならんでるけどね


牛の乳からできてますけどね・・・・


お湯に溶けやすい


母乳だけでは疲れることもあるので そういうときに積極的に使いましょう


お仕事を再開するお母さんはミルクに切り替えましょう








・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・










まぁ しかしなんて無責任なこと言うんだろうね!


 ( ̄_ ̄ i) (心の声)








と わたくし


愛想笑いすら浮かべずに


しれ~~っと 聞いておりました・・・・・・














おまけ程度に


「母乳にいい食事」という話もするわけですが




「タンパク質は魚から!貧血予防にも週に3回は赤身の魚を食べましょう」




赤身のサカナってあーた


  ヽ(;´Д`)ノすいぎんもほーしゃのーもいっぱいだけども???




しかも週3回ってあーーた・・・・・












「タンパク質は牛乳からもとれますので1日1杯!妊産婦さんに不足しがちなカルシウムもとれますよ♪」




牛乳でカルシウムもタンパク質もとれませんけれども???


   ヽ(;´Д`)ノ






「卵も1日1個!!!」




アレルゲンになる牛乳卵はしばらく控えたほうがいいわけですけれども???


   ヽ(;´Д`)ノ










「ひじきも鉄分たっぷりでおすすめです!」




いいえ ひじきは同じく水銀もたっぷりですからおすすめしません!!!


   ヽ(;´Д`)ノ















「ルイボスティーもおすすめですよ!!!」






ルイボスも水銀多くて有名なんすけど~~


毎日飲んじゃだめですけどっ!


  ヽ(;´Д`)ノ












「麦茶もいいですね~~」






今麦茶なんか産地書いてないのがほとんどで


ベクレってること多いんだから


妊産婦や授乳中や乳幼児には身元不明な麦茶ダメですけどっ!


  ヽ(;´Д`)ノ










どうでもいい情報ばっかり・・・・


どうでもいいどころか


やっちゃだめな情報ばかり流して




母乳育児には 1日なるべく多くの水分(約3リットルの水分摂取)が必要とか


母乳をつまらせないために


初期は特に乳製品や砂糖を控えるとか


青菜がおっぱいのつまりをおさえて母乳をさらさらにするとか


なるべく睡眠をとることや冷やさないことが 


母乳を出やすくするコツであるとか


そういう 肝心な指導をしてくれませんでした


某○冶さん・・・・・・








母乳育児のためのおっぱいケアに


産後や退院後すぐのアプローチがもっとも重要ですけど


そういうことも しらないママさんが


うまく飲めない赤ちゃんや母乳育児に悩んだり


疲れてしまったり


それでストレスで


ミルクに移行しちゃう・・・こういうパターン多いようです




参考論文






あとは


母乳でなくても ミルクがあるからいいやという


おかしな安心感もありますよね・・・・




やっぱり夜中の授乳は大変です


特に産後1か月


やること多いし


疲れてるしね




ベビーもうまくのめない


ママもうまくのませられない




ここであきらめて


ミルクにしちゃう・・・・ガーン




のってすごくもったいない・・・・




だって ほんとは 基本的に


ベビーというのは ママのおっぱいだけで育つように


人間のからだというのは できているわけですよ・・・・




昔はおっぱいでないからって


ミルクなんかなかったし


ましてや ほかの動物の乳である牛の乳なんて飲ませないし








昔は昔はって


アンタは年寄りかい!!!




∑ヾ( ̄0 ̄;ノ








(笑)














現在のミルク蔓延は


単純に営利目的な感は否めず


そしてママへのサポートが不足しているだけな気がします・・・・


(もしやわざとなのん?)






そのほかにも


「あたしゃなにがなんでも母乳で育てるんだよっ!」って


意思も大事で


(むろん 上記のとおり 疾患その他事情で NGなこともあるから


気持ちの切り替えも大事です)












さて母乳の話が長くなりました




書いた通り


ミルク利用者は多いわけですが


はい ミルクの作り方 ご存知????




沸騰したあとの70~90℃のお湯でまずミルクを溶かして


そのあと湯せんならぬ 水せんで 


哺乳瓶を冷ましてから


赤ちゃんに与えるわけですが




なぜ70℃以上かご存知???








これは粉ミルクが無菌ではない、ということに起因します




エンテロバクターサカザキ という菌が


粉ミルクを汚染することがあると


海外・日本の製品でも報告されていまして




この菌やサルモネラ菌が


開封後のミルクで繁殖したり


調乳中に混入して 食中毒のような症状を起こすことがあり


WHOが調乳は沸騰後70℃以上のお湯を使うようにと注意勧告したのをうけ


日本も従来の40~50℃で溶かすとしていたのを改定したのです








これらの菌を始めとしたバクテリアなどを殺菌できるのが


70℃以上といわれているのですね




どちらもそのへんにいる常在菌ですが


未熟な新生児や乳児


ましてや低体重出生児などでは


下痢・発熱などだけでなく


重篤な場合は 敗血症・髄膜炎・壊死性腸炎などを起こします












◎なので哺乳瓶や乳首はしっかり消毒


(といってもミルトンとかはどうなのよ?ってわたしは思いますけど 煮沸でええやん 


おなべでぐらぐら煮立てて10分でさ・・・・)




◎そして無菌操作←これができてないことが多いだけだと思う


   温度と無菌操作守ってれば感染はかなり予防できるので・・・・・




◎沸騰後すぐのお湯を70℃~90℃にしたもので調乳


   わかして時間がたって温度が下がりすぎてるものはNG  




◎飲み残しは廃棄する(調乳後2時間たったら廃棄と書いてあること多いけど、飲み残しはいさぎよく捨てるべしと思います・・・・・もったいない以前に不衛生だからね)














こういう肝心なことも言ってなかったけどね・・・・汗


「すごく溶けやすいんですぅ~~~」


って ポットのお湯を入れて溶かして


溶けやすさだけ自慢しておった・・・・・














エンテロバクターサカザキ(Enterobacter sakazaki)は


環境中や植物・ヒトや動物からも検出されていますが


自然界での生息場所は良く分かっておらず


ハエなどが物理的に菌を媒介することで食品汚染を引き起こし


これを喫食することで感染・発症している可能性が一つの感染経路として想定されています。




E・サカザキは、乳幼児の髄膜炎や腸炎の発生に関係していると言われています。


健康な成人は感染しても、症状は軽度です。 


エンテロバクターサカザキがどのように粉ミル クに混入するのかは特定されていませんが、


未処理の原料からの混入や殺菌後の製品の汚染などが考えられています。


エンテロバクターサカザキは他の菌に比べ 乾燥に強く、


粉ミルクの中でも長く生き延びることが可能です。


しかし、病原性は低く、国内で市販されている粉ミルクに混入している程度では発症しないとは言われていますが、免疫の未熟な赤ちゃんに与えることを考えれば、無視できるものではありません。


また、低 い温度で粉ミルクを溶かし、


その飲み残しを5~6時間室温で放置しておくと


この菌だけでなく、ほかの菌も増殖し感染する可能性も出てきます。


このため、現在売られている粉ミルクにも注意書きがされているように、


70度以上のお湯を使ってミルクを調整し、


飲み残しを赤ちゃんに与えないように注意することが大切です。




乾燥した食品を完全に無菌化することは、現状では技術的に困難なようで、


粉ミルクが無菌ではないということを理解して取り扱う必要があります。










あ 都内近郊でしたら


産後のおっぱいサポートをしてくれる助産師さん


たけふし志乃さん




おすすめですニコニコ






母乳が軌道に乗るまでは


プロのサポートがうけられるといいよね




これは近所の助産院さんなどが見てくれますよ


退院後はできれば


すぐみてもらうことをおすすめします