企画者の業務範囲と責任 | ごく普通の技術系サラリーマンの一生

ごく普通の技術系サラリーマンの一生

成功体験なんか役に立たない。
定年退職を迎えた普通のサラリーマンの一生を振り返り、会社生活の裏側と本質を書き綴ります。

以前企画者の理不尽な評価に不満を書き連ねた。
 

取りあえず冷静になり現実的な所を考えた場合、何処までが企画者の業務範囲であり、何処までの責任を負うべきなのであろうか?
 

本来企画者は企画が仕事である。


実行部隊がそれなりに揃っており分業体制が構築出来るのであればそれでも良い。
しかしそう言う体制が無いのであれば、そこを見極め、どの様な手順で立ち上げるべきか、限られたリソースの配分をどうすべきなのか、迄を考えるのが企画の仕事であるべきだ。
耳障りの言いカッコいい企画をお偉いさんの前でプレゼンし、一通り評価を得た所で、後は実行部隊に丸投げし、実現出来ない場合は出来なかった部隊に責任を押し付ける企画者のなんと多い事か。
 

弊社もこのパターンである。
 

別のパターンもある。


弊社は何だかんだカッコいい事を言っても結局は製造子会社である。
投資の了承を得る為には多くのハードルが存在する。
特に弊社の何倍もの組織を持つ本社と話し合ってるうちに、様々な事を言いだす人達が必ず出て来る。

皆が口を出しイニシアティブを取りたいからだ。

こうして潰された企画は山ほどある。

何度同じ事を続ければ気が済むのであろうか・・・

故に企画者に任される業務範囲は、これらを上手く調整し、ロードマップを設定し、企画が実現出来る道筋や条件を整理し、実行に移せる段階まで見極め等もすべて含まれるべきである。

さらに、実行フェーズに入った場合、その進捗を都度見極めながら舵取りを行う。

勿論ちょっかいを出してくる他部門や上層部への調整も続けなければならない。

 

最終的に企画した物が完成した場合、計画通りの実績を上げたかどうかの判断まで必要だ。

そこ迄が企画者の本来の業務範囲と考える。


ここまでやって、初めて自分の企画だと大口をたたいても許されるのだ。

 

企画の出し逃げと、上手く行かなかった時の責任転嫁、そして実行部隊への丸投げは、企画者として共感すべき所は全く無いと言える。

 

しかしそれ以前に、それらを見極められず、良い様に耳障りの良い言葉に乗せられている上層部の姿には、毎回溜息を出さずにはいられないのが情けない所である。

 

これがやはり製造子会社の限界なのだろうか・・・