近松さんの翌日は鮨さかいさんへ。
長野さんがご健在の頃の海味から独立された方で,東麻布天本の天本さんや鮨龍次郎の中村さんの兄弟子にあたります。
とはいえ,堺さんは中村さんが海味に入る前に独立されているので,重なってはいないようですが。

始めに,「時間内につまみから純に始めて握りまで終えると仕込みの関係でバタバタしてしまうので,途中からつまみと握りを並行して出します。」とご説明がありました。
私は初めての訪問なのでそれ以前の状況は知らないのですが,すし匠と同じスタイルですね。

堺さんは本当にお人柄が素晴らしく,所作が非常に美しい。
左手でネタを掴む所作など,まるでオーケストラの指揮者のようで見ていて惚れ惚れしてしまいます。

一品一品魚の産地や今の状態を心を込めて説明してくださいます。
お鮨は季節感を感じやすい食べ物ですが,こう説明していただけるとますます季節を実感しますね。
また説明から食材の香りを引き出すことを常に意識されていることも伝わってきました。


酢飯の炊き加減こそ関東のものと比べると優しめですが,塩味が気持ち強めで温度も高めです。
これは鮪に合わせて酢飯を調整しているからだそう。
なるほど,実際中トロと酢飯がバチンと決まっていました。
鮪は229キロという大きな魚体ながら,味質が柔らかくかつ旨味がものすごく強い。
大当たりでした。
さらにもう少し寝かせると香りも出そう。

握り方は逆小手とか内小手返しと言われる珍しいやり方でしたが,酢飯の側面を締めるときにやはり右手ではあまり圧を加えず左手の親指のの腹で締めていたのが特徴的。



大満足な福岡鮨ツアーでした!
お誘いくださった方に感謝感謝です。

今回は3泊したので,他にも中華2軒とイタリアン2軒にお邪魔して,どちらも当たりでした。
また時間があればこちらもアップしたいと思います。