[Side:Tear]

一方その頃ティアはというと、ホロウバスティオン……いや、レイディアントガーデン郊外をさまよい歩いていた。
とある場所を目指して。


「確か……この辺りのはず……なんだけど……。あ、あったわ!」


急いで駆け寄ったそこは、不思議な感じのする洞窟――――追憶の洞だった。

……ここに、ブライアンの秘密が。

ティアは洞に入ろうと一歩前に踏み出したが、バリアのようなもので行く手を阻まれた。


「成る程、パスワードってわけね」


目の前に現れた不思議な文字盤に触れながらティアは呟く。

そっと目を閉じて、それに封じ込められた記憶を探っていく。
――――そして見つけた。


「……そう。貴方がパスワード……」


ティアはすぐさま、文字盤にある不可解な文字の書かれた丸い円盤の重なったものを回していく。
そしてそれが一直線にとある文字を紡ぎ出した時、ティアの体が光と共に追憶の洞に吸い込まれていった。





徐々に目が慣れてきて、辺りを伺って見ると、ずらりと何かの像が並べられていた。
しかしティアはそれには目もくれず、どんどん奥へと歩いていく。

遂に最奥部まで辿り着いたが、そこには何もなかった。


「となるとやはり……」


そう呟きながら最奥の壁に手を置く。
そして小さくパスワードを唱えると、かたっ、と音がして、壁に穴があいた。

中に入り、そこで目にしたものを見て、ティアが狼狽えた声を上げる。


「そんな……まさか……何でこんな……!」


ティアは全てを知ってしまった。