カルロス.クライバー伝説の名演 | Bella Italia

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第8回イタリアオペラツアー、6/28[火]ミラノスカラ座内部見学です。

 

スカラ座博物館見学時、ロビーから舞台に移動する時、ロビーには、Giacomo Pucciniの像が。

 

Pucciniのオペラでも数々の名演に接してきましたが、やはりn.1は、1988年ミラノ.スカラ座来日公演、東京文化会館で鑑賞した、世紀のカリスマ、クライバー指揮の"ボエーム"です。

バレエを舞うかのような、優美な指揮に、舞台よりもオケピットに目を奪われる時間が数多くありました。

(歌手もフレーニのミミ、ドヴォルスキーのロドルフォと超一流なのですが)

 

過去のブログで紹介した、クライバー伝説の名演、1986年5月昭和女子大学人見記念講堂でのコンサート。

プログラムは、ベートーヴェン交響曲第4番と第7番。

 

つい最近、その時のアンコール2曲をYoutubeで見れることが分りました。

 

"Carlos Kleiber Tokyo"で検索されると、"こうもり"序曲と、ポルカ"雷鳴と電光"が出てきます。

 

どちらもクライバー十八番の曲。

 

1曲目の"こうもり"序曲。

生き生きと、極上の音楽が紡ぎ出されるクライバー.マジック。

クライバーの楽し気な表情が、更に相乗効果となり、オペレッタの名序曲の雰囲気を見事に醸し出します。

普通では演奏できないテンポでのフィナーレ.クライマックス。

お見事の一言です。

 

2曲目の"雷鳴と電光"を前に、一つエピソードを。

クライバーは、手すり付きの指揮台を愛用することで有名です。

1986年5/9東京文化会館を皮切りに始まった、バイエルン国立歌劇場管弦楽団とのクライバー来日公演は、神奈川、名古屋、大阪を経て、5/17~19の昭和人見記念講堂で締め括られます。

 

17日リハーサル開始2h前に、担当者はある事に気付き、一瞬血の気が引いたとか。

それは、人見記念講堂には、手すり付き指揮台がないこと。

とっさに東京文化会館の知り合いに連絡を取り、スタッフを向かわせ、"3日間だけ拝借できないか"と頼み込んだようです。

 

無事間に合い、今でも語り継がれる、ベートーヴェン交響曲第4番、第7番の名演が生み出されました。

確かに、アンコール2曲目の"雷鳴と電光"を見ると、クライバー自身もノリノリで、手すり付き指揮台に寄りかかりながら、指揮している場面が多いです。

その姿の何と自然で、エレガントなこと。

クライバーの魅力を引き立たせる一つの要素だと実感しました。

 

勿論、本プログラムのベートーヴェン交響曲第4番と第7番も上記の検索で、出てきます。

 

疾走するクライバーの魔法のタクト。

ご興味ございましたら、ご覧になられてみて下さい。