ディーヴァの発言 | Bella Italia

Bella Italia

食、オペラ、美術、歴史、映画、そして人。
魅力満載の国、イタリアを綴ります。

にほんブログ村 旅行ブログ イタリア旅行へ
にほんブログ村 一日1クリックお願いします。



Bella Italia


第3回イタリアオペラツアー、4/13[火]トリノのシンボルといわれるモーレ.アントネッリアーナです。


最上階は展望台、内部は映画博物館になっていて、イタリア人の美的感覚が生かされていて、素敵でした。


"Diva"は、イタリア語でスター、オペラではプリマドンナを指します。

今をときめくソプラノのナタリー.デッセーの発言です。


"自分の歌うことのできるレパートリーがますます狭まり、新たな方向にも限界があって、舞台女優への転向を考えていて、2014年以降はオペラの予定を入れていない"


衝撃の発言でした。


去年7月のトリノ.レージョ劇場初来日公演の"椿姫"のヴィオレッタで、圧倒的な演唱を聴かせてくれたデッセー。

今もその声は耳に焼きついています。


スター歌手ですから、2013年までのスケジュールはびっしり詰まっていて、それ以降自分が歌手としてやっていくことが、現在の状況から考えにくいということだと思います。


ウィーン国立歌劇場で初めて"椿姫"のヴィオレッタを歌った公演で、彼女はカーテンコールでブーイングを浴びました。


1965年生まれの46歳。


まだまだ歌える年齢だと思うのですが、レオ.ヌッチ曰く、"歌える歌手が出てくると、オファーが殺到してしまう"というオペラ界の現況を物語っています。


1961年にレッジョ.エミーリアでオペラ.デビューをしたルチャーノ.パヴァロッティ(1935年生まれ)。

彼は当時の様子をこのように語っています。


"歌えるテノールが20人はいた。マリオ.デル.モナコ、ジュゼッペ.ディ.ステーファノ、

フランコ.コレッリ、カルロ.ベルゴンツィ、ニコライ.ゲッダ..."

"だから自分は必死で勉強したし、自分の特長を出そうと努力した"


レオ.ヌッチ(1942年生まれ)も、1967年にスポレート声楽コンクールで優勝した後、オペラデビューしましたが、1977年まではソリストの活動を休止し、ミラノ.スカラ座合唱団に所属しながら、発声を見直し、同じ舞台に立つ歌手たちのテクニックを盗んだと語ります。

そして、1977年にソリストとして再デビューしました。


当時と状況は違うと思いますが、見習うべき話だと思います。