自慰的な面白グッズ -3ページ目

自慰的な面白グッズ

お勧めのグッズ(書籍から音楽CD等)のご紹介!

 異端の指揮者シェルヘンによる異常なライヴ演奏である。
足を踏み鳴らし、怒号をあげながらオーケストラを追い立ててゆく。
第九のフィナーレ冒頭のようにとても弾けない速いテンポも飛び出すし、八番は全曲を二十分強で荒れ狂い、突進する。
楽員もアマチュア・オーケストラのように弾きまくり、吹きまくる。
現今、こんな演奏例は他に皆無だ。
二番、《エロイカ》四番、《田園》、みなホットに燃えたぎっている。
激情が先に立って仕上げがおろそかになっており、一般的にはお薦めできないが、フルトヴエングラーが警告した、レコード用の演奏がコンサート・ホールにも進出、という物足りなさを実感している人には最も貴重な記録といえよう。

シェルヘン指揮
ルガーノ放送o.,同cho.
ラースロー(S)デヴァリエ(A)
ムンテアヌー(T〉アリエ(Bs)
録音:1965牛1月~3月 ルガーノ(L)
初出1990年8~9月 VMlOO5~10
Pl PLCC685~90


---------------------------------


■シューリヒト指揮 ベートーヴェン:交響曲全集(第1番~第9番)


 20年近く前 ベートーヴェンの伝記の出版で、その訳者あと書きに、シューリヒトのベートーヴェン交響曲全集のことを書かずにはいられなかったそうだ。
ベートーヴェンは不屈の意思と信念の人、努力と自慰 の苦悩の人でもあったが、同時に優美と気品の人、人間味ある諧謔と機知の人でもあった。
こうしたベートーヴェンの真の姿、真の偉大さを、純粋に音楽そのもののうちに十全にあらわし尽くしているのがシューリヒトの全集だというようなことを述べた。
その思いは今も不変だ。
けっして気色ばんだり、大袈裟になることなく淡々と音楽が進められてゆくなかに、無限のニュアンスがひそむ。
第三、第六、唯一ステレオの第九は同曲録音のうちの最高峰だ。

シューリヒト指揮
パリ音楽院o.
Eブラツスールcho.
リップ(9)ヘフゲン(A)
ディッキー(T)フリック(Bs)
録音:1957勺二4月~58年9月 パリ
初出:1961年3月 XLP1~7
A TOCE6214~8*