駅の雑踏の中にあって
バーゲンセールの雑踏の中にあって
また 友だちと久しぶりに会う中で
そして 田舎で家族と過ごす中で
この悲しさを感じるのは
果たして 僕だけなのだろうか
実は 多くの人が
人知れず
感じているのでは ないだろうか
家族と会える その久しぶりの幸せの中に
友だちと会える その久しぶりの幸せの中に
買い物をしている そのささやかな幸せの中に
また次の出会いを約束して別れる その楽しみの中に
人には見せられない 悲しみを
そっと 隠しているのではないだろうか
その雑踏の中の 悲しみを
感じているのは
本当に 僕だけなんだろうか
この世の中の 多くの悲しみを
癒したいと思うのは
本当に 僕だけなんだろうか
この溢れくる 悲しみを
消してあげられない無力さを
噛み締めているのは
本当に 僕だけなんだろうか
街は 華やかに彩られ
さも 楽しげに振る舞っている
その陽気さに隠されて
苦しむ人の 切なさよ
そこにある悲しみを
僕は どうにもしてあげられないのだろうか
僕は 僕の悲しみにすら
持て余しているのだろうか
なんと 悲しみが多い世の中なんだろう
なんと 僕は無力なんだろう
僕も 誰かの悲しみに寄り添って
涙することしかできないなんて
そこにある悲しみは
ああ 僕の悲しみでも
あるかもしれない