先日文屋さんの主催する、年輪経営セミナーへ参加してきました。
年輪経営とは、伊那市にある伊那食品工業(株)の考える経営方針で、
毎年毎年、幅が広かったり狭かったリハするけどかならず成長し続ける年輪のように成長する経営
現状維持ではダメで、少しずつ良くなっていくことが、希望を持てる。
以前から伊那食品さんの事は本で読んだり話を聞いたりしていましたが、
実際に研修として現地に伺うことは初めてでした。
「いい会社をつくりましょう ~たくましく そして やさしく~」
シンプルだけど深い社是
一日目はおもてなし未来塾塾長でもあり、今回のコーディネーターの髙野登さんと塚越社長のお話しをお聞きしました。
経営の目的は『社員が幸せになること』、口では簡単に言えることですが働いているスタッフの皆さんの活き活きとした目を見ると、覚悟を決めて真剣に考えているんだなと肌で感じました。
色々とびっくりすることはあったのですが、
会社として目標は設定しないそうです。
会議にも数字の資料はつくらせない。資料を作っている時間があるなら他に使え。
人に決められた目標なんて楽しいはずがない。という考えからだそうです。
それぞれの部署だったり個人的に自分たちで目標などは決めているそうですが、
社長は詳しい数字は把握していないそうです。
これだけ世の中が評価主義になってきていますが、年功序列を徹底しているそうです。
正直長く働いている先輩よりも自分の方が能力があるというときもあるはず、
そういうときどう思う?
実際に3人の社員の方もお越しいただきお話を聞いたとき、
「もし何か一つは自分の方が能力が高かったとしても、他の能力は先輩の方が高いと思うし、
経験というものは必ず様々なことに活かされるので、給料が自分の方が安いとしても何も思わない。」
と笑顔で答えられていたのが印象的でした。
これはしっかりと会社、経営者の考えがしっかりと社員の皆さんに浸透しているからなんだろうなと感じました。
どういう組織にしたいかという質問には、
家族、ファミリーにしたい。
これが年功序列につながってきているのだと思いますが、
孫、子ども、両親、そして祖父母、能力としては両親世代が一番かもしれませんが
やっぱり家族の中でおじいちゃん、おばあちゃんは大切にされるし、尊敬される。
そして横のつながりを大事にする。
年齢や部署が違っても、コミュニケーションのしやすい雰囲気。
新しい製品をつくる企画、それを売る営業、いい商品をつくってもそれを伝えられなければ売れない。
逆にお客様からの要望、希望をしっかりと企画、研究へ伝えられれば、良い商品がつくれる。
それには『皆でやる』ことが大事。
今回のセミナーで一番印象に残って、まずやろうと思ったのがこの言葉でした。
それが就業前の全員での掃除。
かんてんぱぱガーデンは本当にゴミも落ち葉もなく、きれいな場所です。
業者に頼んでいるのだと思ったのですが、こういうことだったんですね。
皆さんやらされている感が全然ないんですよねえ!
そしてラジオ体操も皆で。
これも大きな声で、適当にやっている人がいなくて、伸ばす曲げるをしっかりやっているんです!
社員駐車場、車の大きさは大小ありますが、お尻はぴったりそろえられています。
これだけ見ても、この会社はしっかりしているな!って思いますよね
まとまりなく書きなぐりましたが、聞くこと聞くこと、見ること見ることに刺激をうけました。
全ても真似してできることではないとも思っているので、まずできることからコツコツとやっていきたいと思います。
あっ皆でやることで一番大事なことは、「社員旅行」だそうです。
行先なども自分たちで決めて(どこに行って何をするのか、これを決めることもコミュニケーションの一つ)、
皆で行く。
今の時代社員旅行なんて行きたくない、という若者が多いのではないかと思ってしまうのですが、
それはそう思っているだけで、実は旅行へ行きたい、飲み会もしたいはず、
旅行中は一度は皆で夕食はとるというルールはあるが、あとは自由。
こういった工夫もいいなと思いました。
二日目には菓匠shimizuさんへも行きました。
「夢ケーキ」は本を読んだり、TVでも見たり、
一度行ってみたい、あってみたい場所、人でした。
社長の清水さん、思っていた、それ以上に熱い方でした!
過去の失敗談を隠さずお話しされながら、それでも粘り強く続けてこられている。
「お菓子創りは夢創り」の言葉どおり、子どもたちの夢をケーキにして配るって
なかなかできないですよね。
私も地域の子どもたちのため、地域のために旅館として何ができるのか?
真剣に考えようと思わせていただきました。
印象的だったお話は、
プロ野球を目指していた生活から、家業を継ぐことになり、
真剣になれずにいた。
そんなとき現在名古屋店の店長をしている小松チーフ、
まだまだうまくいっていない時期に毎日のように言い合っていた。
小松さんが心身ともに疲れさせてしまっていた時期に、車で居眠りで大きな事故を起こしてしまった。
一時は命も危ない状況だったそうです。
よくなってからも謝りたくても電話にも出てくれず、
もううちでは働いてもらえないだろうな、そう思っていた。
でも2週間後に、「まだ私の居場所がありますか?」と電話がきたそうです。
これがきっかけで本気でケーキ屋をやろう!そう思ったそうです。
文才がなくてうまくかけないのですが、この話を聞いていて、実は涙をこらえるに大変でした。
この二日間のセミナーではたくさんのことをインプットさせていただきました。
しっかりそれを行動にうつさなくては!
そして同じ思いをもった受講生の皆さんとの出会いも、本当に素晴らしいご縁ばかり。
まわし物でも何でもないですが、おすすめな研修、セミナーですよ。
お土産にshimizuさんでケーキを買って家族で食べました。
このケーキ、可愛すぎリアルすぎて、ちょっと食べるのに抵抗がありました(汗)