「友達でいよう・・・」

人がいいって言われちゃえば、それまでだけど・・・

ただのバカな女だと言われちゃば、それまでだけど・・・


あたしは、彼にそう告げて彼女から友達になった


ただ、すぐに友達になんてなれない・・・

しばらく連絡を取るのはやめよう。。。

それが彼の答えだった。



彼と別れたとたん、携帯を肌身離さず生活していた私が

携帯なんてどうでもよくなっていた(^o^;)

時間を自分のためだけに使おう・・・


久しぶりにメールをしたのは、彼の方だった。

拍子抜けしてしまうほど、軽いノリのメール

それは、彼なりの優しさ。

ぎこちなくならないように・・・自然に友達に変わっていけるように・・・


その夜、彼から電話がきた。

簡単な近況報告。。。

そして、今だから冷静に話せる事実。

婚約者とのこと・・・別れた時のこと・・・別れた後のこと・・・。


不思議なくらいスッキリした。

このまま、本当に友達に変わっていけるなら

きっとイイ友達になれるだろう。

この時は、本当にそう感じた。


そして私達は、会う約束をした。。。

彼はウチの会社ではトップを争う程の営業マン。

歳のわりには若く見えて、並んで歩いても別に違和感ない。

可愛い子供とキレイな奥様がいて、「愛妻家」として会社でも有名。

だからこそ、安心して恋愛相談も彼にはしていた。


独身男性と仲良く話していたり、飲みに行ったりすると

それだけで変な噂が流れる。。。

そんなうっとぉし~事は避けたい・・・

ということからも、彼は接しやすい存在だった。


二人で外回りしたり

二人で一緒に帰ったり

二人で飲みに行ったり


すごく楽しくて・・・でも、ただ楽しいだけじゃなく

もしかしたら・・・好きなのかな・・・なんて思い始めたのは

ちょうど私の誕生日あたりだった・・・


偶然、誕生日は土曜日。

はぁ・・・一人寂しく過ごすのか・・・。悲しい~・・・。

そんな憂鬱な気持ちだった、前日の金曜日。


彼「明日、俺仕事だよ~。明日は何してんの?」

私「え・・・え~っとね~・・・家でゴロゴロ。。。」

彼「じゃあ、仕事終わったら電話する」


ん?ん?

休みの日に、そんなのは初めて。まぁ、かなりの愛妻家ですから。

けど、その土曜日に全てが始まったんだ。。。


土曜日、本当に電話がきた。

なんだか、飲みに行くことになった。

1件目でかなり時間をつぶしていたらしく、2件目に行く時すでに電車はなくて。

ただ、実はその時、あたしの中ではまだまだ電車はある時間だと勘違い。

飲みすぎたのか、2件目を出てもなお電車はある時間だと思い込んでいた。

2件目を出て時間を聞いてビックリ!

「え???2時?????」


朝まで時間をつぶそうとも考えていたけれど、

冗談抜きで私は、かなり睡魔に襲われていて。。。

後々、彼には「誘ってるのかと思った」と言われたけど

そうでなくて・・・本当に本当に眠かったのです。


彼は大丈夫という安心と、多少の好意と、自分の睡魔を理由に

彼を初めて家に入れた。

本当に眠かった私は、コタツで転寝。。。

彼も、することもないのでコタツで転寝。。。


少し時間がたち、他愛無い話をする。

お互い酔ってるし、いつもより距離が近くても特に抵抗もなく

そのうち彼は、私の背中に腕を回した。

彼の視線を感じる・・・

でもその視線に応えたら・・・意外に冷静な自分がいた。

でも・・・次の瞬間キスしてた。


絶対踏み込んではいけないと思っていた不倫・・・

しかも誕生日に始まってしまった・・・




あ~ぁ・・・言っちゃった。

「女がいる」って感じた、徹底的な証拠なんてない。

ただ・・・なんとなく・・・


気にしなければ、全て見過ごせる彼の小さな言動に

いつの日からか、すごく敏感になってた・・・


彼は諦めのトーンで

「・・・いるよ」


どうしてかな・・・。疑いの気持ちによって、あたしの心は準備されてたのかな

彼の答えを聞いても冷静だった。

「・・・そっか」


それだけで済むと思った・・・甘かった・・・


結婚前提の人がいた。

複雑な事情で、決められた結婚・・・将来

そこから逃げ出したくて、逃げ出せないのなら

せてめ忘れたくて、解放されたくて・・・

だから、あたしと一緒にいた。。。


それが隠された事実だった・・・


憎めなかった・・・罵倒できなかった・・・

その代わりに、涙が出た・・・

彼にとって、一番安らげる場所でありたかった。

でも、気が付けば私の前では完璧な人を演じなければいけなかった

その衝撃的な事実を隠すために・・・

気づいてあげられなかった自分が、

彼を全部わかってあげられてるような気になってた自分が

情けなくて、悔しくて・・・

「ごめんね。。。」


初めて彼の涙を見た。。。


切ないけど、悲しいけど、どこまで行っても繋がることなんて

決してない関係だったんだ。。。

4年前に出会った日から、コレは決められていた結末だったんだ・・・


それでもね・・・友達でいよう

その衝撃的事実を隠す以外は、本当のアナタを見せてくれてたのなら・・・


・・・友達でいよう