【2023年10月のカウンセラー養成集中講座の内容】
10月7日のカウンセラー養成集中講座は、前回のアダルト・チルドレンにも関係しますが、恋愛依存症について認知療法やシステムズアプローチや応用行動分析の考え方で、どのようにカウンセリングをしていくのかをお話しました。
(認知療法とシステムズアプローチについて、詳しくは著書「ハート・コンシャス」及び「ハートの免疫力UP!~認知療法と解決志向アプローチ~」、応用行動分析については 「もっと早く知りたかった」と言われる子育て心理学 ~応用行動分析(ABA)・交流分析~ をご参照ください。アマゾンで販売しております。https://heart-c.org/hon.html )
システムズアプローチと応用行動分析は、意外に思われるかもしれませんが似たところがあります。
それは「過去(因果関係)にあまり捉われない」ということです。
例えば精神分析や交流分析では、恋愛依存症や共依存において、その人の子ども時代の親子関係を重視し、そこを聞き出します。
しかし応用行動分析では、今起きている問題は過去に誤学習したパターンを、新しく学習しなおせば良いと考えますし、システムズアプローチ(家族療法・短期療法)では原因はさておいて、とにかく良い感じに回っていくにはどうしたらいいかを考えます。
もちろん原因を考えることを悪いといっているわけではありません。
それはそれで大事な場合もあります。
しかし、例えば夫が妻の気持ちを考えず、フラフラと遊びに行っては妻がそれを責めるという問題を妻が悩んでいた時に、妻の子ども時代の親子関係が悪かったのが原因だということを長い時間をかけて聞き、そしてその話に相槌を打ち続けても、その夫婦関係が上手くいくとは限りません。
確かに問題は、妻の子ども時代の親から受けた経験による「見捨てられ不安」なのかもしれません。
ただ、それがわかったからといって、親に文句を言ったら夫婦関係がよくなるわけでもないし、傾聴すれば妻の気は少しは晴れるでしょうけど、見捨てられ不安がすぐになくなるわけでもないでしょうし、夫が遊びに行かなくなるとは限りません。
では、応用行動分析ではどう考えるかというと、「夫がフラフラと遊びに行く」という【行動】のあとに、妻が「責める」という【後続刺激】を与えているのだが、この場合「遊びに行った時の【快】」が、後続刺激の「責めるという【不快】」より大きいのではないか」と後続刺激のチェックをします。
またシステムズアプローチでは、夫婦のシステムが【悪循環】になっているのではないか、そして「妻が夫を責める」という対処法は悪循環を却って長引かせる【偽解決】になっていないだろうかとチェックし、悪循環からの脱出を考えます。
さて、カウンセリングの本などに書かれているケースは、大学の先生が大学の中のカウンセリングルームで行った内容の場合も多いんですね。
しかしそういう場合は、教育の一部として非常に安価な場合が多いのです。
だから、多少回数が増えようが長期間になろうが、クライアントの金銭的な負担がすごく大きくなるということはあまりありません。
ところが実際の民間のカウンセリングというのは、カウンセラーもそれで食べていかなければいけませんから、それなりの実費はいただきます。
だとすると、どうしてもある程度の期間内に好転していく必要があります。
因果関係に中心を置くと、長くなってしまうのです。
もちろん、それでも良いと言われるクライアントにはしっかりと因果関係から入っていっても構いませんし、クライアントがお金がいくらかかっても親子関係についてしっかりと話したいとおっしゃるのなら、これは聞く必要もあるでしょう。
ただ、早く今の苦しい状態を脱したいと言われる方に対しては、やはりシステムズアプローチなどの方法をカウンセラーは知っておいた方がいいと思います。
実際、このカウンセラー講座に来られた方の中に、お子さんのことで7年もの間あちらこちらの病院やカウンセラーに通い悩み続けた人が、講座で家族療法を知り、それを実行したら3~4カ月で奇跡のように問題が片付いたというケースもあります。
(まあ、これは上手くいきすぎだと感心してしまいましたが。その方が本当に素晴らしかったんですけどね)
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この内容は第3土曜(10月21日)にも行います。
またカウンセラー養成集中講座は第1と第3土曜(どちらか選択)です。
https://npo-jisedai.org/kouza.htm
ベーシック集中講座は毎月第2日曜と第3日曜(どちらか選択)に開かれます。心理学は初めての方でもご参加いただけます。
https://npo-jisedai.org/basic.html
WEB講座は第2土曜の午前中です。WEBでのリモート講座はこちらです。↓
(僕がWEB講座の講師を担当するのは、あと10カ月だけです。お申し込みはお早めに)
https://npo-jisedai.org/webkouza.html
ご参加のお申込みやお問い合わせは下記ホームページから、またはメール( info@npo-jisedai.org )にてお願いいたします。
他にも毎週講座は月曜の午後、または火曜の夜間で開いております。
(この名古屋での夜間講座は、今年の12月迄の予定です。お申し込みはお早めに)
詳しくはホームページをご覧ください。