春を告げる花♪ | みな1824 ~ハートに今を刻もう~

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こんばんは。

今日、会社にスイセンの花を飾りました。

水切りをして花瓶に移すと、ほんのりと爽やかで上品な香りが辺りにひろがりました。



スイセンの花言葉は「うぬぼれ」「自己愛」「自尊心」「気高さ」「愛をもう一度」などなど。

このお花にも、以前に書いた記事「わすれな草」と同様に、ちょっぴり悲しいお話があります。

ギリシャ神話に登場する「美青年ナルキッソス」のお話です。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

ギリシャの青年ナルキッソスは美しい容姿の持ち主で、たくさんの女性達の心をトリコにしていました。
中でも森の妖精エコーは働けなくなるほど彼を愛していました。

しかし、彼は決して自分から人を愛することをしない人でした。

ある時、エコーはゼウスの浮気を機転きかせて、妻ヘラに見つからない様に取り計らいます。
このことが後にヘラにバレてしまい、怒ったヘラはエコーから「機転」の能力を取り去ってしまいます。

その結果、エコーは自分で自由に話すことが出来なくなってしまい「人の話をヤマビコの様に繰り返すだけ」になってしまいます。

エコーに愛されていたナルキッソスは、彼女が自分の話す言葉を繰り返すだけになってしまったことに嫌気がさし、彼女を遠ざけるようになりました。

エコーは恋が成就しないことを悟り、自ら身を隠し1人寂しくヤマビコになり
今も人の話すことが聞こえてくるとその話を繰り返しているのだそう。

それでも、彼は相変わらず冷たい態度で誰の愛も受け入れず相手を傷つけるばかりでした。

他人の不幸や悲しみに対し、あまりにも冷淡な美青年ナルキッソス。

その様子は、復讐の女神ネメシスの怒りに触れることになり
「他人を愛せないのであれば自分自身を愛せばいいだろう」と

自分以外の人を絶対愛することができない様に呪いをかけられてしまいます。

ある日、ナルキッソスは喉が渇いたので、森の奥の泉で水を飲もうとしたその時
水面に映る自分自身の姿に恋をしてします。

来る日も来る日も、泉のほとりに座り水面に映った美しい人(自分の姿)を見つめ恋焦がれる毎日。

手をのばし抱こうとしても、指が水に触れたとたんにどこかに消えてしまいます。
何度話しかけても、向こうから優しい言葉は返ってきません。

かなわぬ恋の切なさに苦しみ、やがて食事ものどを通らなくなり日ごとにやせ衰え
ついにはその場に倒れて動けなくなってしまいました。

ある日、その泉を通りかかった人が、彼が座っていた場所に一本の可憐な花を見つけます。

ちょうど頭を傾けて水面をのぞき込むように咲く美しい花。

その姿が、ナルキッソスに似ていたことから彼の化身だと信じられる様になりました。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

そう、その美しい花がスイセンです。

このお話しから、スイセンの花言葉「うぬぼれ」や「自己愛」が生まれたのだとか。

ちなみに、スイセンの球根には「人の感覚を麻痺させる」作用があり
美青年ナルキッソスの「女性達をトリコにしてしまう」という特性に合っているとかなんとかw


まだ雪の残る地面に、スッと真っすぐに伸び、頭だけを傾げるように可憐な花を咲かせます。

上品な香りをその身にまとい「もうすぐ春ですよ」と告げるその美しい花、別名「雪中花(せっちゅうか)」

恋焦がれてしまっても仕方ないかも知れませんね♪





春を待つ 

それだけでも希望だ

それだけで

冬を越す勇気が涌いてくる

まして私に

生きることを教えて下さった方が

再び来られる日を

待てたら…


水仙 星野富弘






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