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理解できず、だから移入もできない感情を、学んで想像すること。
それは他人に対しての愛情であり、
私の中の種と相手の中の種が干からびてしまわないための唯一の脱出口である。
完璧に理解はできなくても、
それでも握ったロープを離すまいとする心。
パク・セヒ『死にたいけどトッポッキは食べたい』光文社より
それは他人に対しての愛情であり、
私の中の種と相手の中の種が干からびてしまわないための唯一の脱出口である。
完璧に理解はできなくても、
それでも握ったロープを離すまいとする心。
パク・セヒ『死にたいけどトッポッキは食べたい』光文社より
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人にどう思われるかばかりを気にして生きてきて、
思いやりのない人間になってしまったことに愕然とする。
自分の深層心理や精神構造には興味は尽きなかったけど、人の心には興味がなかった。
自分に対しても他人に対しても、愛情なんてなかった。
人に嫌われたくなくて、いい人のふりをしてきたけど
偽りの心、偽りの自分でいるから
いつまで経っても誰ともほんとうの意味で繋がることができない。
どこまでもどこまでも自分のことしか考えられなかった。
つくり笑顔、その場しのぎの偽りの言葉を発声して得たものはなんだろう。
その場限りの安心のようなモノ。
永遠に安らぐことのない、冷たい風が吹き荒れる極夜の不毛の地。
…諦めないからね。
そのロープから手を離してなるものか。