好みの問題 | 桂米紫のブログ

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米朝一門の落語家、四代目桂米紫(かつらべいし)の、独り言であります。

気持ちや感情を冷静に分析しようとすると、多角的な視点を持たざるを得ません。

つまり何かを一方的に「間違っている」と断罪することは、出来なくなってくる訳です。

それでも“好み”を完全に消し去るというのは難しいことですから、結果「好き」か「嫌い」かで、自分なりの判断を下すしかなくなります。

しかしそれは逆に言うと、自分の中で明確な「好き」と「嫌い」を持っていることこそが大切……とも言えます。

「すごく嫌い」なものを明確に見極められなければ、「すごく好き」なものも明確には見えてこない気がします。

「すごく好き」をちゃんと見定めるためにも、絶対に譲れない「すごく嫌い」を、常に心に秘めていたいものだと思います。