2~3ヶ月に一度のペースで開催される、いわゆる「定期開催の落語会」というのを、いくつか抱えております。
とは言え形式は様々でして…比較的気が楽なのが、「固定メンバーが一席ずつ落語を演じる」という会。
これは当日演じるネタが“一人一席”なので、まず単純に負担が少ない。
今日これから向かう箕面の『ごにんばやしの会』や、塩鯛一門による『鯛の学校』などは、こういう“一人一席”で複数が出演する…という落語会です。
浅い位置で出るか深い位置で出るか、また当日どんなネタを出してるかにもよりますが、こうした会は最悪自分がスベッちまったとしても、他の演者が挽回してくれりゃいいや…みたいな気持ちもちょっとだけ働いたりなんかして、そういう意味でも気が楽であります。…あ、いやもちろん、スベらんように頑張るんですけどネ。
そりゃ、自分一人で毎回二席(うち一席は必ずトリ)を演じなくちゃならねえ会というのは、プレッシャーです。
鶴橋雀のおやどの『米紫の会』とか、京都吉田山の『茂庵寄席』とか。
そういう会は、ネタがバチッ!っとハマった時の快感はひとしおなんですけど…ひょっとスベッちまった時は全部自分一人に責任がのし掛かってきますから、最悪の場合“ハラキリしたくなるぐらい落ち込む”という可能性を秘めてる訳ですね。
でもまぁ、その「快感か!? ハラキリか!?」のプレッシャーこそが堪らないのでもあって…芸人の「M気質」は、奥深いです。
それらとは別に、二人会形式で一人二席ずつ演じるけれど、トリを順繰り交代で回していく…という会があります。
笑福亭由瓶くんと組んでる繁昌亭の『落語中毒SHOW』や、桂文鹿くんと組んでる『米紫・文鹿ふたりで200席』などがそうです。
近い年期の仲間との二人会なので、頼れる部分と「負けてらんねぇ」という部分が、いい具合に拮抗します。
自分がトリの時は「思いっきりやってやる!」と燃えられますし、トリじゃない時は「トリを食ってやる!」と燃えられます。
もちろん二回に一回はトリを務める訳ですから、「M気質」を刺激する“良い意味でのプレッシャー”も、たっぷり感じられますし。
その、文鹿くんと組んでる方の『米紫・文鹿ふたりで200席』の開催日が、明日なのですよ。
明日は僕がトリの番で、軽い味わいの「大安売り」と、ガッツリした「寝床」の二席を演じさせて戴きます。
「寝床」は一昨年ネタおろししたばかりの、比較的新しい持ちネタ。
また持ちネタの中では、「らくだ」「帯久」に次ぐ長講ネタでもあります。
一昨年の夏にネタおろしして、その後三回程演じてから暫く演じてなかったので…このプレッシャーはかなりのもんです。
おお、プレッシャー!
僕の友達よ!
規模はとっても小さな落語会ですが、心意気は絶大です。
お暇な方は、是非応援にお越し下さい。
『第11回 米紫・文鹿 ふたりで200席』
●日時:2015年1月21日(水) 19時開演(18時半開場)
●場所:船場寄席(地下鉄堺筋線「堺筋本町」駅下車 船場センタービル2号館地下2F南側 ジョイ船場50内)
●料金:予約前売1500円/当日1600円
●出演:桂米紫「大安売り」「寝床」/桂文鹿「酒の粕」「実録・ガムテープ」/米紫・文鹿による「6分間トーク」あり
●ご予約/お問い合わせ:090-6678-7279【米紫落語会事務局】