独演会が迫る | 桂米紫のブログ

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米朝一門の落語家、四代目桂米紫(かつらべいし)の、独り言であります。

今年も独演会が近づいてきました。

気がつけば、もう明々後日ではありませんか!!
えらいこっちゃ!

今年も心を籠めて、三席演じさせて戴きます。


一つの会で三席の落語を演じる事は、そうそうありません。

寄席や一門会では一席しか演じませんし、自分が主となる勉強会や地域寄席、誰かとの二人会でも、演じるのは二席というのが基本です。

我々落語家はだいたい体力がありませんので、大抵二席演じるだけでヒーヒー言うております。

だから『独演会』は、特別なのであります。


三席演じる時には、やはりその三席の“バランス”を考えます。

喧しい噺ばかり三席では(演じる方もお客様も)頭痛がしてくるでしょうし、かと言って静かな噺ばかり三席でも眠くなってしまいます(お客様も、また演者も…)。


また、何年か前から「独演会で新ネタにチャレンジする」という冒険に出ております。

「らくだ」や「まめだ」、「景清」や「はてなの茶碗」、「宗論」などといった今も“重要な持ちネタ”にさせて戴いている演目を、これまでの独演会でネタおろしして参りました。


そこいらを鑑みて、今年の独演会は…「上燗屋」「寝床」「除夜の雪」の三席をチョイスさせて戴きました。


「上燗屋」は陽気な酔っ払いが活躍(?)する、非常にお気楽…かつスパッと短いお噺です(←これ重要)。

「寝床」は賑やかで笑い所の多い、長講の一席。
スナミナの限り、ワァワァワァワァ申しますよ。

そして新ネタとなる「除夜の雪」は、お寺の大晦日の不思議な一夜を描いた、少ししんみりしたお噺です。

たぶん頭が痛くなり過ぎる事も、眠くなり過ぎる事もないだろうと思います。
タイプの違った三席を、じっくり聴いて戴ければ幸いです。


前座は、米朝一門きっての鳩派…と、僕が呼んでいる、桂弥太郎くん。
人柄の滲み出た彼の落語は、とても優しいです。

そして色物として、太神楽のラッキー舞さんにご出演戴きます。
彼女もとっても生真面目で実直で、真っ直ぐなお人柄がそのまま芸に出たような、とても気持ちの良い太神楽を披露して下さいます。


『桂米紫独演会』
●日時:2013年12月11日(水) 18時半開演(18時開場)
●場所:天満天神繁昌亭(地下鉄堺筋線「南森町」駅/JR東西線「大阪天満宮」駅徒歩3分)
●料金:前売2000円(当日2500円)
●出演:桂米紫「上燗屋」「寝床」「除夜の雪」/ラッキー舞「太神楽」/桂弥太郎「開口一番」
●お問い合わせ:06-6365-8281【米朝事務所(平日10:00~18:00)】


前売は…
○チケットぴあ:0570-02-9999/Pコード597・700(ぴあ店頭、サークルKサンクス、セブンイレブン、pia.jp/t)
○繁昌亭チケット窓口:06-6352-4874
○米朝事務所:06-6365-8281
にてお買い求め戴けます。

また、こちらのコメント欄でも(前日まで)受付させて戴きます。


年に一度の晴れ舞台であります。

何卒ご来場賜りますよう、伏してお願い申し上げる次第でございます。


では、僕は今からネタを繰らせて戴きます。


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