A meaning of life | 桂米紫のブログ

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米朝一門の落語家、四代目桂米紫(かつらべいし)の、独り言であります。

人は己の人生の中に、‘生きる意味’を見出だそうとする。

愛し合う恋人同士は「僕は君を愛する為に生まれてきたのだ」と言い、順風満帆に仕事をこなす人は「私は自分の仕事を成し遂げる為に生を受けたのだ」と言う。

…まるで、‘破局’や‘定年’などというものが、自分の生きている内には起こり得ない「世界の終末」みたいに考えている。

…いやいや、イイのですよ。
人は皆、まやかしを信じる権利があるのですから。

かく言う僕自身、調子のいい時には「落語こそ我が人生の最大の意味だ!」と思える。

…でも正直のところ、‘人生の意味’なんてよく分からない。

ひょっとしたら‘意味’なんて、始めから無いのかも知れない。

なぁんだ、大笑いじゃないか!


でも、人間は生きるのです。

まやかしを信じて、またあるのかどうか分からない「人生の意味」を見出ださんと七転八倒しながら…なぜか人間は、必死に生きるのです。


そして、その姿こそが美しいのです。


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