私の人生の最初の舞台は、関東でした。
千葉県柏市の「豊四季団地」に引っ越した私は、暇さえあれば外に飛び出し、田んぼで泥だらけになったり、カブトムシを夢中で捕まえたりしていました。
この自然と駆け回った3年間は、間違いなく私の「原体験」です。
理屈ではなく、土の匂いや水の冷たさといった五感を通して「生きるとは何か」を無意識に学び、生命の躍動を身体で感じていたのだと思います。
しかし、小学校3年生の時に祖母が亡くなったことをきっかけに、父の故郷である鹿児島へ家族で移り住むことになります。
そして私が10歳になる頃、母があるキリスト教系の宗教に入信しました。
それからの生活は、「この世の終わりが近い」という終末論を掲げる厳格な教えを中心に回るようになります。
やがて私は地域の責任者となり、約10年間その立場で活動しました。週に3回の集会で演壇に立ち、聖書について語る日々。
しかし、長く活動を続けるうち、私の中に無視できない疑問が芽生え始めます。「この教えは、本当に真実なのだろうか」と。
演壇で真理を語りながら、心の中で「本当だろうか」と問い続ける矛盾。
さらに、愛を学んでいるはずの信者たちの間で絶えずいざこざが起きていることにも深くうんざりしていました。
「正しさ」の世界で感情を押し殺し続ける日々は、次第に大きな苦しみとなっていったのです。