記憶に残る鮮やかな場面。
同じ場所へは行かない方がいい。
記憶をそっとしておく方がいい。
こんにちはBJです。
ちょっと休憩・・・・・と言う名の寄り道。
寄り道にちょうどいいのは、
西周(にしあまね)さん。
であります。
以前、妄想旅行を書いたとき仁斎さんや徂徠さん達の
ツアコンを誰にするか、私、迷っていたでしょ。
豪傑、怪物を率いてツアコンが出来るのは、西周さん
だと勝手に決定したのを覚えていますか。
その周さんです。
いきなり幕末の人です。
いや私、幕末は嫌いです。
時代の勢いに乗せられて妄信や狂信のやからが異常発生し
騒々しく大量にコロコロ人が死にますから。
なので、幕末は詳しくありません。
しかし、西周さんだけは別のルートで知りました。
それは後程詳しく書きます。
さて、とんでもなく時代を飛び越しますけど、周さん書籍を
通じて徂徠さんに会ってます。
何と会いかたがスゴイのです。
周さんは武士ですので「朱子学」のお勉強をされていました。
ある時、病気になってしまい、寝っ転がって読める本を探して
いたのです。
朱子学の書籍は正座して読むのが当たり前ですので・・・・
何しろ聖賢の書ですから、バチが当たります。
そんで、「徂徠集」と言う「邪説・異端の書」ならばよかろうと、
寝っ転がって読んじゃう訳です。
な・・なんじゃこりゃぁ!
と、悟るところが大いにありすぎ仰天。
「十七年之大夢、一旦にして醒覚した。」ぐらい驚いた訳です。
では、古文辞学の学徒になったかと言うと、それも違います。
世は幕末。
この人、留学したくて留学したくて留学したくて・・・・
幕末の騒乱なんか関係ないのです。
騒乱は、「己を知り、他を知るに暗き」馬鹿どもの騒ぎと切り
捨てます。
こんなところが個人的に好きですけどね。
で、馬鹿どもの騒乱をよそに・・・・
オランダ留学しちゃいます。
そして出会っちゃうのです。
ソクラテス。
え~!って当然プラトンさんの書籍ですけどね。
またまた、たまげたわけです。
こんな聖人がいたのかってね。
「彼邦にては、吾孔夫子と並べ称する程なり。」
ソクラテスは、孔子と同じぐらいの聖人ですよってね。
それが分かるところが凄いのだけど・・・
はい、これが別ルートと書いた所以です。
実は、ソクラテスからの繋がりで「西周」に行き着いた
訳です。
はい、日本で最初に西洋哲学の講義をした人であります。
幕末から明治にかけての人とは知らなかったのであります。
この人、講義だけではなく・・・
哲学(最初は希哲学と言いました。)、主観、客観、実存、
観念なんかの言葉を作り出します。
そうです、いまだに使われている哲学用語です。
面白い人でしょ。
日本最初の哲学講義は、次の挨拶から始まります。
「諸君氏辱(はずかし)くも僕(やつがれ)が講義を聴聞せ
らるるとあるに、喜ばしくもはた恥ずかしくも・・云々」
やつがれ・・・ですか、なんか場末の売れない芸人みたいな
言い方ですけど、本人はいたって真面目であります。
この方、哲学にのめり込みはしません。
明治を有能な官僚として生きてますし、啓蒙家としても手腕
を発揮しています。
たしか、男爵になったと思います。
それで、あだ名は「男爵あまね」・・・ではありませんで。
ソコラテスあまね。
に決定です。
ソコラテスって周さんが言ってますから。
「ソコラテスといへる賢人有りて」ってね。
ってね、じゃないよ、ひねりはないのか。
と言う御意見は無視して・・・
決定です。
はい、決定しました。
ではまた。