調べて見るとこのセイコー5 DX、正式には【51ニューファイブ DX(略称:51-5D)】という製品名らしく、発売は1967(昭和42)年。
なお、裏蓋の製造番号から大まかな製造年が分かるようで、頭の2桁…最初の数字が西暦の下1桁、その次の数字が月(ちなみに10~12月はそれぞれ“0”“N”“D”)になるらしい。
これに当てはめるとオイラの個体の製造番号の頭は“84”なので1968(昭和43)年の4月製と分かる。

どうやらオイラよりちょっと年上の兄貴みたいです。
とあるお方の情報通り、セイコー5 DXは発売当時の時点でセイコー5シリーズの中では最高級機種で、使われている石も後にも先にもセイコー5シリーズで最も多石の27石。
振動数は5.5振動(19800振動/時)のいわゆる“ロービート”に部類されるそうで、現在の逆輸入セイコー5の6振動(21600振動/時)より少しだけ遅いですが、このセイコー5 DXが発売された当時は5振動(18000振動/時)の腕時計がまだ多かったらしく、6振動以上の国産腕時計は一部の上位機種や高級機を除いてまださほど多くなかった(?)そうなので、コイツは当時としては時間の精度にも気を遣った設計のようです。
自動巻きのメカはセイコーお家芸の【マジックレバー式】ではなく、【歯車切替伝エ車式】(又は【リバーサー式】とも)というものらしく、具体的にどんなメカなのかはちょっと分かりませんが、マジックレバー同様にローターは左右両巻きに対応にしているため、巻き上げ効率はいいようです。
ただ、このセイコー5 DXは1967(昭和42)年から約2年ほどしか作られなかったため、これの廉価版になる【5126A】の機械を積んだ普通の51ニューファイブ(略称:51-5)とは違い、現存数はさほど多くないらしい。
ちなみにこのセイコー5 DXに積まれている【5139A】──いわゆる“亀戸51系”の機械はのちに亀戸製ロードマチック・スペシャルの【5206A】や同じく亀戸製の自動巻きキングセイコー(2代目)の【5246A】など、いわゆる“亀戸52系”の機械の基礎となり、さらにこの亀戸52系を元に現行の4S系の機械(←ただ最近のカタログを見ると4S系の機械を積んだ腕時計は生産していないらしい)に発展していったコトから、実は結構由緒ある機械のようです(※聞きかじりの情報故、間違っていたらすみません…汗)。
もちろん、当時のセイコーの高級ブランドであるグランドセイコーやキングセイコーのような超高級機種とは比べ物にはならないかもしれませんが、数あるセイコー5シリーズのアンティークの中でもかなり上位の部類(←第1位とは云わなくともトップ3あたり)に入るコトは間違いないみたいですし、現在出回る逆輸入セイコー5や最近復活した(?)日本製【セイコー5スポーツ】などよりも仕上げも丁寧でカッチリした作りで、外観こそ使い古され、文字盤はくたびれてはいるが、風格が全然違いますし、文字盤の“5盾マーク”、そして“DX”のロゴがカッコいい。
こういう廉価(?)な普及機の中の特別仕様、高級機と普及機の中間に位置する中級機(準高級機)みたいなものになんか弱いんですよね、自分…(^^*)
背伸びして無理してる感じやあまり嫌みに見えないのが中の上の“無難さ”、“堅実さ”といったところなんでしょうね。
このセイコー5 DXの素性を知った今、OHして使うのがちょっと楽しみになりました。