実家で発掘したスプリングカメラの正体がようやく分かったので、記事に書くコトにします。
カメラの名前は【ミヅホシックスⅤ】──名前は日本っぽいのに、ネットでググッても海外のページばかりヒットし、日本語での情報が皆無だったコト、どこにも“Made in Japan”の表記がないコトから、最初は外国製かと思いましたが、調べていくうちにたどり着いた情報によると、どうやらこのカメラは【ミヅホ光機】という日本のメーカーが作っていたスプリングカメラのようです。
ちなみにスペックは分かっている範囲で以下の通り。
・製品名:MIZUHO SIX Ⅴ
・メーカー:ミヅホ光機
・発売:1952(昭和27)年?月
・型式:距離計非連動型レンズシャッター式スプリングカメラ
・レンズ:MILTAR SPECIAL 80mm F3.5(3群3枚構成)
・シャッター:NKS(日本光測機工業) 機械式シャッター/F接点(コダック式)
・シャッタースピード:B・1-1/200
・絞り:F3.5~F22
・セルフタイマー:あり
・ファインダー:単独距離計内蔵ビューファインダー(倍率?倍)
・フィルム巻き上げ:ノブ式
・フィルムカウンター:赤窓式
・露出計:なし
・電源:不要
・フィルムサイズ:120フィルム
・画面サイズ:6×6判(56mm×56mm)、6×4.5判(56mm×42mm)
・フォーカス:マニュアル
・ピント調整:前玉回転式
・距離表示:ft(フィート)距離目盛り付き
・サイズ:137×104×54mm
・重量:650g
・価格:?円
・備考:レンズやシャッターの違いで数種類のバリエーションがあり
なお、持ち主は3年前に亡くなった実家のばあ様。
ばあ様は昔からこういったカメラのような類の道具に興味や関心の強い、当時の女性としては珍しいタイプのヒトで、じい様やひいじい様のカメラを借りてはよく写真を撮っていたようです。
ちなみに写真の腕はというと、意外にも使い方を教えたじい様たちよりも写真は上手かったとか(苦笑)
そんなばあ様が初めて自分用に手にしたのがコレらしい。
ただ、コレは新品で買ったモノではなく、ばあ様が昭和29年頃に近所の方から中古で買ったモノらしく、カメラケースにはその譲ってれた元の持ち主の名前、そしてカメラの底カバーにはその持ち主の住所と名前が彫られている(←遠目には見えない、近寄って光の加減でようやく見える、引っかきキズ程度の深さ)。
んで、このミヅホシックスの特徴ですが、特にコレといって特徴がないのが特徴(苦笑)
使っているレンズはMILTAR SPECIAL 80mm F3.5(3群3枚構成)という聞いたコトがないブランド、シャッターは戦前から日本のシャッターメーカーとして老舗だった日本光測機工業製のNKSシャッターが付いています。
使うフィルムはスプリングカメラではオーソドックスなブローニーフィルム。
フィルム室に備え付けられたマスクにより
6×6判(12枚撮り)と6×4.5判(16枚撮り)の2つのフォーマットに切り替え可能(※ただし、撮影途中での切り替えは不可)、フィルム送りは裏蓋の窓を開き、フィルムのコマ番号を読み取って巻上げる赤窓式。
当然、セルフコッキングや二重露光防止装置なんていう気の利いた機能は付いていない。
あと、この頃の大半のスプリングカメラが目測式が多い中、このカメラは単独ながら距離計が付いており、前玉のファーカシングとは連動していないため、距離計で読み取った数値を元にピントを合わせる必要があり、操作がめんどくさいですが、山勘でピント合わせするよりは正確なピント合わせが出来、特に近距離での撮影に威力を発揮します。
一見すると地味な作りですが、逆に言えば手堅い作りと言え、それゆえに操作も簡単、手順さえ覚えてしまえばなかなか使いやすい機種だと思われ、スプリングカメラがどういうモノなのかお勉強するには恰好の教材です。
ちなみにカメラの状態としては、所々塗装の剥げや軽い打ち凹みが見られ、貼り革は所々剥げてボロボロ。
ボディー全体も半世紀近く使われていなかったコトによるくすみや汚れはあるものの、目立つ錆や大きな傷はなく、極端にひどいコンディションではないコトから、綺麗に掃除すれば何とかなるレベル。
レンズやファインダーにはカビや曇り、シャッターの粘りはあるものの、特にどこか壊れているという感じはなく、単純にギアやスプリングが劣化したグリスで固着している軽度な症状。
そして幸いにも、スプリングカメラの肝とも呼べる蛇腹部分はピンホールや破れはなく、状態も良いコトがせめてもの救い。
昔、カメラ屋をやっていた母方のじっちゃんが「スプリングカメラの蛇腹の補修や新造はベテランでも難しい」とよく言っていたからだ。
そういえば、まだ手元には使えるスプリングカメラが1台も無いので、とりあえずこのカメラは修理待ちの列に加えておく。
発掘したクラカメの楽しみは修理する過程のワクワク感、正常に動くようになった時の喜びが一番だから、今からが楽しみ。
ちなみに今回も自前で出来る範囲内で修理に挑戦する予定。
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