改めて贔屓されるのは嬉しいが、贔屓されないのはいつになっても悲しいと感じる。
仕事終わり外を歩いていたとき。
その日はトラックターミナルや物流倉庫とかが多く立ち並ぶエリアに出かけていた。
周りは片道3車線程ある大きい道路もある。
そんな大きい道路だが、歩道がかなり狭いといった特徴があり、たまに不便に感じるときがある。
歩きならまだしも、自転車同士のすれ違いはちょっと危ないので急いでなければ自転車から降りて押している人もちらほらと。
そんな私の前にも自転車を押して歩いているおばさんが。
私はそのおばさんの後をつけながら歩いていると、向かい側から自転車に乗ったおじさんが現れた。おじさんは自転車から降りてすれ違う準備をしたと思ったらこちらに向かって笑顔で手招きを始めた。
一瞬、変な人だなぁと思ったがおじさんなりのホスピタリティでお先どうぞってことなのかとも思った。
おばさんはその手招きに気づき小走りでそのおじさんとすれ違って行った。
すれ違い際、おじさんとおばさんは互いに笑顔で軽会釈。些細なことだがとてもほのぼのした光景であった。
私もおばさんに続き、おじさんとすれ違い笑顔で軽会釈を返そうとおじさんの顔を見た。
おいおい、信じられないくらいメンチ切ってるじゃあないか。
頭の整理ができない、たまたまか?
これから笑顔になるところだったのか?
そんなことを思いつつ、すれ違ったあと振り返ってみたらまだこちらを見てメンチ切ってるじゃあないか。
しっかり怒ってるようでした。
幸いにも声をかけられることはなかったが、1つ言えるのは私に怒っていること。
おじさんを怒らせる原因で思いつくこととしたら
道を譲ってくれたのは私じゃなくてあのおばさんだったことだろうか。
だとしてもメンチ切ることかと思ったが、私なりに冷静に考えてみた結果、おじさんはこのすれ違いからおばさんとのラブストーリーを期待していたのかもしれない。
そこに割って入った私が邪魔だったのかもしれない。
それなら大変悪いことをしました。
失礼しました。
今後、これを題材にドラマができるなら脚本として協力させてください。