換気とは汚れた空気を出して、新しい空気を入れることなのだが。
ここ数年、電車の中では窓の上部が開くようになっており空気の入れ替えが常に実施されている。
暑い日も寒い日も開いているため、中には強引に閉めようとする人も。
しかしこれが上手く閉めることができないのだろう、イライラして途中で止める人を何度も見てきた。
反対に積極的に開けていく人も。
見ていると開ける方がスムーズなようだ。
そんなある日、電車に乗っていたときのこと。
おじさんが乗車をしてきて、私の向かい席に歩いてきた。
座る直前に、窓の上部を開け始めた。
「あ、開けるタイプの人だ。」
私は悪い気はしないし全然開けてくれと思う派だが、周りの人は変に距離をとっているように見える。
なんか世知辛い。
おじさんは窓を開け終え、席に座った。
とても感じの良い、トラブルなんか運んでこなさそうな人相でなんだかホッとした。
だがしかし、下半身のチャックが全開じゃあないか。
ここまで、綺麗に全開なのは久しぶりに見たかもしれない。チャックの向こう側パンツの柄まではっきりと。
ただこれはおじさんからのメッセージかもしれない。
世間の空気を入れ替えるだけではなく、人間1人一人も空気を入れ替えなさいと言うことなのだろう。
今日も平和です。