月・火とハードな仕事をクリアした自分にご褒美と
「お気に」になった店へ出かけようと会社を出た。
出たはいいが、昼飯も抜きで仕事をしていたので
駅とは反対側の飲み屋へ…
ちょっと腹に入れてから出かけるかと某店に入って
ビールと肴を2~3品頼んで飲み出す…
飲み出すがビールが空けると肴が残っている。
このまま席を立っては店にも残った肴にも申し訳がないので
ビールから日本酒に移る。
来た日本酒は「冷」(『れい』ではない『ひや』)
ちょっと肌寒かったので「燗」を頼んだはずだったのに…
でも、一度出たのもを突き返すような事を江戸っ子はしない。
「あっさりして白身の刺身に合うかな」なんて少々無理して飲む。
まあまずい酒ではないのだが、
するってえと女将が
「ヒラメの美味しいところを刺身にしました」
と、持ってくる。
そんな訳で2合の冷が腹に収まってしまう。
まだ、肴は残っているから「燗」を頼むと、
今度は間違いなく二合徳利がいいあんばいの燗で届く。
女将に注いでもらうとこちらもすっきりしたいい酒だ。
女将にも注ぐ、指と指が触れ合う。
なんて一二度お猪口が行き来したら空いてしまったので
更に小一(一合徳利)でもらう。
脇で飲んでいた町の上役がお会計をして帰ると、
女将と自分と二人だけ…
気が付くと暖簾は引かれていた。
自分が酔ったせいか、酒fで女将が上気したのか色っぽく見えて来た。
(元々色っぽ人ではあるが)
色っぽく見えて来たので…
間違い起こす前に席を立った。
「日本酒は座って飲んでいる間はいいけれど、立ち上がるとフラフラくるね」
なんて言いながら店を出た。
もう「お気に」の店も終わりの時間。
タクシーに乗っても間に合わない。
「あーあっ、今夜も何やってんだかなぁ~~~」
家までの帰り道が遠かった…