口に入るまで | 想像と創造の毎日

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写真は注釈がない限り、
自分で撮影しております。


  冬はとつぜんやってくる。
  


  作物を急いで収穫し、保存する。



  収穫作業はなかなかに骨が折れるものだ。



  スーパーに並べられている食べ物は、どれも均一の大きさで、色も形も美しい。



  でも、そこに並べられるまで、たくさんの過程があって、その作業は決して楽ではないものなんだよな、と思い知るのだった。



  収穫と保存を終え、今度は自分の腹を満たすための作業に入る。



  料理はいい。

  乱雑になった思考を一度まっさらにできる。


  食べなくては生きていけない動物である自分にまっすく向き合う。


  時間に余裕があるときは、なるべく一から手作りしたいものだ。



  小麦粉と米粉と塩を混ぜたものに熱湯を加えて練ると、バラバラの粉はみるみるくっついて、もっちりとした感触の生地になる。


  いつやっても、この工程は気持ちがいい。 

  

  あの草みたいな小麦や米をこうやって粉にして、パンや餅にした人はすごい。


  あれを集めて、中身だけ取り出して、水を加えて練る。だなんて、どうしたら思いつくんだ。



  イクラを取り出した脂のない白っぽい秋鮭の身をミンチにして冷凍していた。


  そこに山芋、生姜、外でなってた椎茸を加えたものが、今日の餃子の餡である。



  食べ終わるのは一瞬だけど、そこに至るまでは随分と長い時間が費やされていた。



  本来、仕事って、こういうことなんだろう、と思う。

  


  食べるために働いている。

  食べるまでの作業は、それだけでとても楽しいものだ。


  種を植え、育て、収穫し、魚を釣り、捌く。


  食卓の彩りは、季節の彩りそのものだ。


  五感のすべてで、その過程を味わっている。