昨日の夜中は風が強かった。
屋根や壁が叩きつけられ激しい音がして、何度も目を覚ました。
私が目覚めるとぴー様も起きているのだと感じる。
私が意識を取り戻すと同時に布越しにいるぴー様の小さな羽音が聴こえる。
あれは、風の音?
再び寝付けなくなった私は、風の音がうるさい。と心で文章にして思ったけれど、うるさいのは本当は風ではない。と思い直した。
物体の間を流れる空気の流れ。それが風であるはずだ。だから私は、風がうるさい。ではなく、地球上にある物体と物体の活動でできた空気の動きがうるさい。と言うべきなのである。
風は、水や火や土と同列にされたりするけれど、全然違う。
だって、風には実体がない。というか、風って、いっちょまえに名前が付いてるけど、実際に見たことがない。
風は、私的には、名詞には分類されない。どちらかというと形容詞の方がしっくりくる。
空気が動く様子のことを風り(かぜり)。とか風しい(かざしい)とか、表現したい。
名前をつけられた途端に風は、物体の間や隙間の意味を飛び越えて、神格化され、天を地を縦横無尽に駆け回るものになった。
相変わらず、目に見えないものは、想像力をかき立てる。
しかし、それが一旦形になると、それがなんであったのか、どこから来たのか、何を意味していたのかということをすっかり遠ざけてしまうのだろう。
