ムーンショット | 想像と創造の毎日

想像と創造の毎日

写真は注釈がない限り、
自分で撮影しております。

幼い日
夕暮れの家路
月は私に付きまとっていた
あの月は私だけに付いてくるんだと言ったら
あの子はそれは私にも付いてきているんだと
言った

私が止まると月も止まる
でもあの子の月はあの子が止まらないと
止まらなかった

ああ、そうか
月はみんなそれぞれにひとつずつ
あるんだと腑に落ちた

知ることが多くなるほどに
臆病になって行った
楽しさよりも悲しみの方が
脳に張り付いて離れない
自由でいられることの
こころもとなさに
耐えきれずに身も心も閉ざした

月へ行こう!
とキミが誘う
視点の定まらない
曇った眼差しで

苦しみも悩みも存在しない
幸せしかない場所が
誰かと比べられて
自分の価値がなくならない世界が
この手では触れたことのない
あの夜空の向こうにあるのだと

自分を傷付けるものが
誰もいない世界へ行こう
死が存在しない場所へ行こう
孤独という言葉すら
いらない世界へ

私だけの月はなくなり
あの子の月と同じになる
もうあの子を傷つけることも
あの子に傷つけられることもない