小さな男の子がジャケットを
試着している。
「もう!まだボタンを留められないの?
もう6歳でしょ?しっかりしなさいよ!」
母親が前にしゃがみこんで、
子供の代わりにボタンを留める。
「お客様、失礼します」
店員が男の子の後ろに回る。
覆いかぶさるようにして、
ボタンを留める。
はっ!となる、ちはや。
かるたの元クイーンである彼女が
ちはやの背後に回り込んで、
手を取る。
「人はね
向かい合ってる人からは
本当は
身につくものは学べないのよ
本当に教えたいなら
後ろから」
何かを教えようとするとき、
私は正面に立ち、
自分の知識をひけらかすようにした。
それは、過程を飛ばして、
押し付けるように。
教えるということは、
相手の目線の先を一緒に
眺めることだと思った。
私がもしもあなただったなら…と、
イメージを膨らませるように。
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